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ヘッセの読書術

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
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圧巻の古典文学の推奨リスト ★★★☆☆
あまたあるエッセイから読書に関する内容をピックアップして編集した本。
著者の読書論でもあります。
圧巻は古典文学の推奨リスト。
岩波や新潮文庫等で題名をみかけますが、怖気付いてしまいました。
名著ばかり挙げてる点は見習わなくてはなりません。
ヘッセは私にとっての指標です。
「車輪の下」を読んだ時の鮮烈さは忘れられません。
書く人読む人 ★★★★☆
ヘッセの読書に対する思いをつづったエッセイ。読書のことだけでも
こんなにもたくさんのことに思いがあふれているうえに、彼は書く人でも
あります。
彼の半端でない読書の量。本を愛する気持ち。ただただ感服してしまい
ます。
読書が大好きな人ならば、もちろんこれだけの量の本を読んでみたいと
思う。彼が書店員や出版社に勤めていたことも彼にとっては、好条件
だったのでしょう。
そんな彼だからこそ、数々の作品を生み出すことができたのだと、改めて
彼の名作誕生の底にあるものを知ることができます。
やはりヘッセは巨人です。 ★★★★☆
 もう40年も前に亡くなったノーベル賞作家なのに、新刊が出ました。

 本書には、ヘッセが読書について折に触れて書いたエッセイが集められています。
 彼は「私は数万冊の本を読みました」という読書家で、ドイツ語に翻訳されている世界中の本を読んで、インドや東洋思想にも思いを馳せた人です。
 表紙にはスーツ姿で本を開いたヘッセが眼鏡の奥からジロッとこちらを睨んでいる写真が載せられており、なんだか近寄り難い印象を与えます。
 世界文学を自分の書棚に並べるとしたらどのようなものが良いか、ということを述べた「世界文学文庫」という一文には、短い選定理由の文章をはさんで、延々と知らない本の名前が書き連ねてあります。いやはや、本当に近寄り難いです。

 本はたくさん読みますが、ヘッセは新聞を読みません。なぜ読まないかといえば、感受性が豊かすぎて、一つひとつのニュースの背景や当事者の心情を考えてしまうからです。
 たとえば、銃の暴発で母を死なせた若者が過失致死罪で百フランの罰金刑を受けた、という記事を読んだ時のこと。もし故意だったら殺人者として裁かれて監獄に長いこと閉じ込められるだろう、未開人の国なら頭を切り落とされるだろう、と彼は考えます。また、裁判官はどうやって命の値段を計算したのだろう。自分の理性と法律の間で深刻な葛藤に陥ったであろう、と考えてしまうのです。ふつうの人ならば読み飛ばしてしまうような記事に対して、こんなにたくさんの想像をめぐらしていたのでは、きっと疲れてしまうに違いありません。

 ヘッセが書いた小説は、思春期の少年が悩みながら成長していくというストーリーが多く、私も学生時代に夢中になって読みました。主人公の成長過程を自分の将来に重ね合わせて考えるような読書は、中年になってしまうとなかなかできませんねぇ。
 やはりヘッセは巨人だった、ということを改めて知った一書でした。

ファンには嬉しい一冊には違いありません。 ★★★★☆
少なからず、「彼だからこそ」薦める本(中国の孔子など)というのもあります。
唯、濫読への批判(…の割には彼は2、3万冊もの本を読まれたそうですが…)や、
新聞への批判(現代社会において、少なくとも大学生以上であれば、新聞を読まないのは致命的)
に関しては納得出来なかったので残念でした。
(後者に対しては時代の所為かも知れませんけども。)
けれども、ヘッセのファンにとっては、ヘッセがどのように本と付き合ってきたのか、どんな本を皆に読んで欲しいと願うのか、を知る事が出来て喜びを見出せるかもしれません。
ヘッセのファンの方や、ヘッセの作品を読んで気に入った方にはお薦めできると思います。