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ニングル

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 理論社
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情報が氾濫する現代社会で、著者が主張する「知らん権利」とは ★★★★★
表面的には、森林開発が進むにつれて生活の場を失っていく森の生き物が人間に対して、自然との共生の大切さを警告を発する、という形で環境問題をモチーフに扱っている。しかし、実際の主題は、急速な技術の発展と情報の渦の中で、次第に、気づかないうちに、人生の、生活の本質を見失っていく、現代社会の姿を浮き彫りにする点にある。

毎日毎日、無差別に垂れ流される膨大な量の情報の中で、現代社会に生きる人々は、いつしか、自らの価値判断を放棄し、日進月歩の技術の発展と、消費傾向の操作を目的とした情報の渦の中で、振り回され、躍らされ、自分自身を見失っていく。

我々「大きな人間」の高度に発達した文明に魅せられ、それらを短期間に急激に吸収していくうちに、頭と心のバランスを失い病にかかってしまう若いニングルは、文明の速すぎる発展に戸惑いながらも、自らをその社会の中に組み込み、いつしかその波に呑み込まれ、より便利なものを、より高価なもの-社会全体が、隣の人も価値があると認めるものを、とにかく最先端の流行を、と振り回されて疲弊していく、現代の我々そのものである。

メルヘンのような設定に、実在する人物を加え、ドキュメンタリーのような語りを展開し、読者をその世界に引き込む点、また、ドラマチックな場面展開を映像的な描写で読者に描かせる点は、さすが劇作家である。その一方で、鋭い言葉で本質を追求する。ニングルが発する「知らん権利」という主張を、反芻しながら、何度も読み返したい。

ヒトの未来に警告を発する珠玉の寓話-国民の必読書です!! ★★★★★
倉本氏の筆を借りた森の民ニングルの、人間への痛切な訴えかけ。
最後の方は、読んでいて涙が止まりませんでした。
人間の本質と、そこから始まった重い問題を、こんなにも胸を突く形で読ませる本には、今まであまり出会った事がありませんでした。

少しでも多くの人が、”ニングル”を手に取る事で、これから私達人間が生きていく道について考えるきっかけが生まれればと思います。
自然破壊や環境問題についてのどんな流行本よりも、この本を読んでほしいです。まずは大人に。

自然と共に ★★★★★
自然と共に生きる大切さをしみじみ感じています。
森の奥深くにすむ原住民たちの深い知恵、我々人間の価値観のおかしさ、
本当に大切なものは何か。それを考えさせられる一冊です。
すてきなはなしだよ ★★★★☆
 難しい環境問題の論文を読より自然につて考えさせられる著書である。読み終わるとフィクションなのかノンフィクションなのかなんてやぼったいことを考えていた自分がとっても恥ずかしくなる一冊である。