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無言の名誉〈上〉

価格: ¥998
カテゴリ: 単行本
ブランド: アカデミー出版
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アメリカ側から見た第二次世界大戦 ★★★★☆
初めてダニエルスティールの本を読みました。
自分の意思に反して、不幸にも戦争の荒波に身を投じることとなった女性が主人公。
この主人公を通して、アメリカ側から見た第二次世界大戦の捉え方が見えたような気がします。特に真珠湾攻撃のアメリカ国民に対する衝撃の大きさが印象に残っています。
私にとってダニエルスティールは恋愛ものの小説家というイメージでしたが、恋愛以外でもアメリカの一般国民の微妙な感情を巧みに表現しており、とても読みごたえがありました。
英語も容易で、分からない単語も話の流れから推測できるレベルでした。
読みやすい ★★★☆☆
女の波乱にとんだ半生に関してダニエル・スティールはテンポのある展開、つい涙ぐんでしまう切ない愛情表現がうまく、そして難しい語彙や構文が無い読みやすさがあります。SILENT HONORは親の勧めで気の乗らない留学をした18歳の女性が、日本人というだけで差別や苛めを経験し、戦争に巻き込まれて大学を追われ、収容所生活を余儀なくされ、大切な人を次々に失う中強く生きて行く感動的な話です。ただ中にはこの時代の日本人ならたとえ進歩的な考えの持ち主でもしないだろうなあという言動が何カ所かあり、主人公の母親がそれなりの家柄の出身のようなのにburakuという差別的な響きがあるところに住んでいたこと、chizokuは恥辱のことかしら?とひっかかりました。
はじめて最後まで読めた洋書です。 ★★★★★
アメリカ人の友人にすすめられて読みました。 英語の文章も読みやすく日本人が主人公なので分かりやすかったです。 英語の勉強にもなりますし、歴史的なこと(日本人強制収容所など)も興味深く読めます。 
大和撫子ヒロコが体験した太平洋戦争 ★★★★★
時は、太平洋戦争を間近に控える1940年代。アメリカの大学に留学していた日本人女性ヒロコを、非情な運命が待ち受けていた。・・・

この作品では日本人の血を引きながら、風習も言語もアメリカ人と変わらない日系人への不当な差別を鋭く描いている。日本人国籍で、留学生であるヒロコは、「敵性外国人」とされ、親戚のタケオ一家共々、日系人強制収容所へ送られてしまう。

ダニエル・スティールは現在における家庭ドラマだけではなく、いわゆる「時代物」も書かれるバリエーション豊かな作家だが、彼女の「時代物」の中でもこの『Silent Honour』はひときわ素晴らしい。収容所での絶望の日々を送りながらも生き抜いていこうとする人々の描写は、激動の時代を生き抜いた人々への人間讃歌に思える。

また、主人公ヒロコの成長ぶりがいい。男性の後ろを三歩下がって歩くような典型的な大和撫子だったヒロコだが、数々の迫害と差別を受けながらも、素晴らしい女性へと成長していく。このあたりのロマンスはもはやスティール作品の「お約束」だが、この作品をスティール女史がアメリカ人としてではなく、人間、女性として綴ったことがよくわかる。

日本人女性の波乱万丈の物語 ★★☆☆☆
第二次世界大戦の混乱の中を、米国で健気に生きた日本人女性が主人公の小説である。

人種差別こそ受けてはいるが、基本的には人間関係に恵まれ、万人に愛される性格と容姿を持つ主人公から、絶望的なまでの苦悩は伝わってこないし、アンハッピーエンドを予感させるような要素がないのでドキドキできなかった。お約束通りの安易なハッピーエンドも私の好みではないです。

しかし、上下巻を一気に読ませる文章力は十分あるし、日本人に関する記述も割合しっかりとしていると思う。何に対しても一生懸命な主人公に共感できる人にとっては感動の1冊になるような気がします。