インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ニール・サイモン (2) サンシャイン・ボーイズ (ハヤカワ演劇文庫 5)

価格: ¥714
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
Amazon.co.jpで確認
ウィリー・クラークのアクの強さには余り馴染めず ★★★☆☆
個人的読後感としては、皮肉屋ウィリー・クラークのアクの強い個性に今一つ感情移入できず、左程の面白さは感ぜず。自分は「ユダヤ人的ユーモア」(「解説そして訳者あとがき」162頁)には合わないことを痛感。笑いという点では、同じ作者でも『おかしな二人』の方が、ずっと笑えた。
傑作戯曲 ★★★★★
 既に「過去の人」となった、二人の老芸人が、「懐かしの」の企画物で、一度だけ、再びコンビを組む事になった。だが、過去からの確執や意地の張り合いゆえに、やっぱり、コントは難航する。そして、二人には、驚きのラストが〜と、いう話。
 登場人物のウィリーとアルは、一癖もニ癖もある人物。
 攻撃的なウィリーに、穏やかなアルという組み合わせなのかと思いきや、そうではない。アルも、かなり攻撃的だ。唾を引っかける・指で胸をつつく。そして、「狂ったシラミ野郎」とか、「イカレ野郎」とか、結構言う。
 見てみれば、神経質タイプのウィリーは、ぎゃあぎゃあと五月蝿いだけで、あまり周囲に、その怒りを深刻に受け入れられていない。実は、弱いタイプの男なのかもしれないと、思わせる。手のかかる子供のように思われて、周囲もあまり怒らない代わりに、結構あなどっている。そこが、ウィリーの本当のいらつきの原因なのかもしれない。
 そして、一見地道っぽいアルは、かなり頑固。ラストで、長々と昔の芸能人仲間の事を、誰も聞いていないのに、くっちゃべっている所なんかを見ると、本当は、相当に付き合いにくい人間なのでは無いか、という気がしてくる。だから、娘の家族と別れて老人ホームに入る予定というのも、本当は、家の中で、浮きまくっているからなのかなあ…という気がする。家族と一緒に居ても、アルは孤独だったのかもしれない。
 そういう孤独な者どうし、再会しても、分かり合えそうで、どこか外している。
 笑えるのだけれど、人生の苦さも感じさせる戯曲だった。
軽妙の技 ★★★★☆
かつての人気劇団「東京サンシャイン・ボーイズ」の由来となったニール・サイモンの有名な戯曲。映画化もされているので知っている人も多いでしょう。
かつてのお笑い名コンビが、いがみ合いながらも一夜のショーのために準備を進める姿をコミカルに描かれています。
一通り笑わせてもらった後、普通の意味でのハッピーエンドではないながらも、これも悪くないという形で後味良く読み終えることが出来るでしょう。
面白くテンポ良くつむぎだされる言葉の数々は見事としかいえません。
マイナス点は、同時期に読んだ「ヴェニスの商人」に比べて、熱い思いのようなものが見受けられないこと、価格が高いことが上げられます。もちろん面白い戯曲を読めればそれで良いということであれば、十分お勧めできる作品です。