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クヌギ林のザワザワ荘 (あかね創作文学シリーズ)

価格: ¥1,121
カテゴリ: 単行本
ブランド: あかね書房
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ザワザワ荘は自然と住民に恵まれています ★★★★☆
主人公は矢鳴(やなる)先生、先生は科学者への敬称で教師をやっている訳ではありません。早朝のアルバイト先の豆腐屋の夫婦も心優しい人たちです。
他の主な登場生物は、
○アズキトギ・・背が高くすらっとして知的で静か、いつも落ち着いて崩れません。あるものの収集が趣味。
○水の精・・出身地の竜宮で大失敗をやらかし、100年の流刑でザワザワ荘へ来ています。酒が好きで陽気ですが、竜宮からの迎えも来ず、ややくさって、人間に成り代わってやろうかとの気持になっています。
○キツネ一家・・駄目パパとして妻と別居にされていたセンタクギツネ、あるとき、父権を取り戻し一家3匹でザワザワ荘に住むことに。

渇水で沼も干上がりそうなので人工降雨を先生が試みます。でもその場面より他のレヴュアーが書いているように先生、アズキトギ、水の精が酒や食べ物を持ちより歓談をするシーンがいちばんです。
また、アズキトギを女性、子供は好きになるでしょう。
大人も子供も続きがよみたくなる! ★★★★☆
「何がおもしろいって、やっぱ、人間と妖怪が仲良しになるとこじゃない」と子供たち。酒盛りの何たるかをしらないとしても、矢鳴先生がこまごまと器用につくるおつまみの数々や、水の精がもってくるとれたての魚の塩焼き、そしてアズキトギが差し入れるクワの実酒、山もも酒のおいしそうなこと!みんなが打ち解けて楽しそうな様子、子供にもしっかり伝わります。そして、人間界では気味悪がられている矢鳴先生が、妖怪たちに妖怪と勘違いされるほど、おおらかでオープンなので、子供たちもごく自然に、頭の中で妖怪たちと仲良しになりました。

とはいえ、妖怪のあり方は矢鳴先生の考えにそぐわないこともあるわけで、アズキトギの仕事を妨害しようとする先生に「わたしが、あなたと言う人を好きなのは、あなたがとても正直なかただからです。・・・だれでも、自分がそうせずにはおれないことをしてるだけなのですから、それにわたしたちは、友だちではありませんか」と語りかけるアズキトギ。人でも国でも、立場が違うと傷つくことも多いけど、こんな風にお互いのあり方を認めて、尊敬することができたらどんなに人生は楽しいでしょうね。なんか、心がしんとします。矢鳴先生のようでありたい。

そして物語の終盤は日照り続きと雨降らし大作戦。科学的とも原始的ともいえる矢鳴先生の作戦、そして、現れた水竜。「オー」と子供らも雄たけびをあげ、一気に興奮。大人も子供も楽しく、あなたもきっと続編が読みたくなる!
酒盛りに是非私も ★★★★☆
 矢鳴先生は雲の研究をしている歴とした科学者なのだけれど、専ら豆腐屋のアルバイトで生計を立てている。先生の緑豆から作る「若草豆腐」は評判のよい限定品。先生はその日の日当とおからを貰ってアパートへ帰る。そしておからにみるくを混ぜてのら猫たちのためにお団子を作るのだ。そんな猫たちの恩返しからこの物語は始まる。
先生はザワザワ荘という山の中のアパートに越すのだが、同じアパートの住人である妖怪たちと毎夜酒盛りをする。その酒の肴を先生が作るのだがなんとも美味しそう… シブい大人の味なのだ。
鰺の甘露煮
山女の塩焼き
だし巻き卵
湯豆腐…
全体を包む水の中を漂うような透明感あふれるムードも心地よい。得難い酒飲み仲間と環境にうらやましさしきりであった。
子供の本棚にそっと、でも必ず置きたい本 ★★★★★
 とうふを作って生活をしているが、心は立派な研究者。変わり者の先生は、しかしついにアパートを追い出されてしまう。怪しげな猫の紹介に、すがる思いで移った先は、やっぱり怪しいザワザワ荘。住人ときたら、怪しいどころかとんでもない・・・。けれど、少しずつお互いを知り合っていく過程は、静かで、大人だと思います。続編があるに違いないと思ったほど、一冊でしっかりした世界を描いています。
 子供はほとんど出てこないのに児童文学の範疇に入るのは、この本は子供にも楽しめるから。大人はもっと楽しめて癒されるでしょう。
 ちなみに私はやはりアズキトギさんが良い味出してると思います。