インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

院政―もうひとつの天皇制 (中公新書)

価格: ¥861
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
Amazon.co.jpで確認
院政への具体的なイメージが深められる ★★★★☆
平安後期から鎌倉初期にかけて「院政」の時代背景と意義について細かく解説されている。
複雑だが院政を語るうえで欠かせない姻戚関係も、折々に系図が示されており参照しやすい。

院政の権化とも言える後白河法皇が、本来は中継ぎ的な即位で、
当初は引き継いだ荘園も少なく経済的な基盤が脆弱であった点など実情が細かく紹介されている。
また院政も時代を経るごとに制度化され、官僚機構のように硬直化していった点も
自由で横紙破りなイメージの強い院政を見直す一助になると思われる。

鎌倉後期から急速に院政の実効性は衰退したが、
著書では江戸時代まで制度は連綿と続いたと簡単に言及されて結ばれている。
時代によって院政の実態は大きく異なるので、江戸時代の院政の紹介も院政史を標榜するなら欲しかった。
甘い気持ちでは… ★★★☆☆
院政について学びたい人にとってはコンパクトにまとまっており、
章立てなどもわかりやすく良い本なのですが、ちょっと歴史物の新書でも読んでみるかなという甘い気持ちで手に取るとなかなか歯がたたない本です。
最近読みやすいだけのくだらない新書があふれかえっている中では、「良書」の太鼓判を付けたいところですが、人物の相関関係など叙述が入り組んで、やや読みにくいのも事実です。
「院政」の新発見 ★★★★★
院政とは、天皇親政の本来の姿が摂関政治の後、ゆがんだ形となったものという通説的理解を破壊してくれました。摂関政治の身内の政治が天皇の父による単独執政になったものが院政であること、従って院政を行える上皇にも天皇の父という条件があったこと、鳥羽院後の院政の動揺から保元・平治の乱が勃発したこと、平氏政権・鎌倉政権と後白河・後鳥羽院との関係など、鮮やかに当時の政治情勢が語られています。特に、平氏政権が院政を停止させ、清盛独裁まで突き進んだことは、平氏政権と鎌倉政権の連続性を物語り、興味深かったです。院政期から鎌倉期までの歴史に関心があれば必読でしょう。