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Una Mas

価格: ¥1,192
カテゴリ: CD
ブランド: Blue Note Records
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   ケニー・ドーハムといえば、プレスティッジ盤『Quiet Kenny』に代表されるバラード演奏を思い浮かべると思うけど、それだけがケニーではない。その対極に位置する作品が1963年録音の本作。ここには躍動感みなぎる元気印のケニーがいる。
   63年といえばスタン・ゲッツのボサノヴァが評判になりはじめたころで、ケニーもこの年ブラジルを訪れ、すっかりブラジル音楽に魅せられていた。その結果、本作ではサンバ調のタイトル曲をはじめ、ブラジル色豊かな演奏を賑やかに繰り広げている。力強く開放的なドーハムのソロが素晴らしいが、同時にジョー・ヘンダーソンのエネルギッシュなプレイにも圧倒される。マイルス・バンドに参加する直前のハービー・ハンコックとトニー・ウィリアムス、当時まったくの新人だったジョー・ヘンなど、参加メンバーも興味深い。ちなみにハービーとトニーがマイルス・バンドに参加したのはこの録音の1か月後。そしてジョー・ヘンに関しては本作が初レコーディングだった。(市川正二)
何気ない良さ ★★★★☆
ドーハムの晩年の代表作でしょ リズムセクションが凄い! その程度の知識で聴いたら思いのほか良いアルバムだった。タイトル曲いいよね!トニー・ウィリアムスなんて この時期の録音の中では珍しいくらいの、変に入れ込んでない叩き過ぎない なおかつパターンが凄い新しい カッコイイ もう既にフュージョンぽい叩き方でしょ、SWINGしている曲なんかはハービーのバッキングも含めてネオ・バップそのもの 最近の録音と言われても あぁそうなの と納得してしまいそう(笑い) 実際 店で新録のと かけ変えても 全然 違和感なし。普通に良い 四十年以上も前の音源とは思えない 原音も良いし 今回のリマスターで相当ブラッシュアップされてるから。ジョーヘンも いつもの無駄に長い 変てこりんなフレーズ(そこが魅力とも言う)やらない キレイなブローで心地好い! これでリー・モーガンがペットだったら最高なのに…と思っているのは私だけ? いやぁ あのね 音色もフレーズの組み立ても古臭いでしょう ドーハムが浮いちゃってるし 可哀相つうか 痛いつうか…(とほほの助)
ドーハムで一番好きな作品! ★★★★★
 リーダー作としては最晩年作品にあたる1963年4月1日録音です。リー・モーガンやドナルド・バード、フレディ・ハバードらの陰に隠れてしまった感のある不運なトランペッター;ケニー・ドーハムですが、卓越した作曲・編曲の能力があったことは特筆すべきことと思います。
 1曲目の表題曲は非常にシンプルなコードを繰り返し、延々とジャムってます。当時新人であったハービー・ハンコックやトニー・ウィリアムスに煽られて盛り上がる盛り上がる!Una Mas(= one more time)と言わず、いつまでもやっていて欲しいような幸せなジャム。この1曲でも十分満足できます。他2曲のドーハムのオリジナルも熱い名曲。最後にボートラで付いた非オリジナルも含め、最高です。ドーハム作品は5,6枚しか持ってませんが、一番のお気に入りは間違いなくこれ。お勧めです。
もう一回! ★★★★★
タイトルの「ウナ・マス」("UNA MAS")とは、英語で"ONCE MORE"、日本語だと「もう一回」という意味です。タイトル曲では一旦演奏が終わったところで、"U~NA MAS"という掛け声とともにまた演奏が始まります。
ドーハムにしては珍しくラテン風の明るいアルバムです。それが許せないという人もいますが、とても楽しいアルバムです。
マイルス・バンド参加以前のハービー・ハンコックやトニー・ウイリアムスが参加していて、遠慮がちに演奏を楽しんでいるのが伝わってきます。きっとこのバンドでメンバー紹介で名前を呼ばれたりしたら、二人とも照れ笑いして答えたでしょう。
ド-ハムの強さ ★★★★☆
ド-ハム(以下KD)は、独特のラッパのトーンでちょっと損をしているように思えるのだが、実はパーカーからセシル.テイラーとまで共演できる幅広い音楽性の持ち主であり、タッド.ダメロンやギル.フラーがアレンジで手一杯の時にゴーストライターをやった程に音楽に精通していた人なのだ。個人的には作曲家としてホレス.シルヴァ-と双璧。本作はそうしたKDの個性の強さがイヤというほど判るアルバム。トニ-とハ-ビーが入っていても、そこにあるのは揺るぎないKDの音楽。マクリーンのバンドにトニ-が加わった時、ドナルド.バードにハ-ビーが加わった時の彼等の音楽の変化ぶりを考えると、KDの音楽の個性がいかに強いかということが実に良く判ります。KDにもっと光を。
ドーハム最後の輝きか? ★★★★★
とにかく1曲目のウナ・マス。15分の長尺曲にもかかわらず一気に最後まで聴かせてくれる。61年のマクリーンとの共演盤でこの曲の雛形が披露されており、50年代の雰囲気を引きずった感じの演奏であったが、こちらの方はジョー・ヘンにハンコック、ウイリアムスと60年代を感じさせるミュージシャンが揃っており、メロディアスなドーハムに対し、リズミックなソロのハンコックとショートフレースを反復してソロを展開するジョー・ヘンとの対比が面白い。またウイリアムスのドラミングはみなぎるスピード感を与えており、後のマイルス・グループでの怒涛のドラミングの片鱗を感じさせる。またラストのサン・パウロはいかにもドーハムらしい感じの佳曲で、これ以降尻すぼみとなってキャリアを終えたドーハムのことを考えるとなかなか感慨深アルバムでもあるのだ。