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家なき娘〈上〉 (偕成社文庫)

価格: ¥735
カテゴリ: 単行本
ブランド: 偕成社
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ネタバレのレビューにご注意ください ★★★★★
lmeonnさんのレビューは詳しくてよいのですが、
重大なネタバレがあります。
ネタバレしたくない人は絶対に読んではいけません。

私は知らずに読んでしまい、
本書を読み続ける気持ちがかなりダウンしました。
というか、一気に読む気が失せました。
結末がわかってしまったので。もうガッカリです。
レビューでネタバレする場合は、「ネタバレ」してる旨、表記してください。
切実にお願いします。本当にガッカリしたので。

本書自体は読みやすい名訳で素晴らしいです。
しかし、もう結末がわかってしまったので、
私にとっては、内容は一気に色あせましたが…。
本当にガッカリです。
感動のお話です。 ★★★★★
子供のころ読みましたが、自分を孫だと明かさずに、けなげに自分の力で信頼と地位を勝ち取って行く姿は感動的です。両親を亡くして、非常につらいのでしょうが、自分の祖父を見て、非常に偏屈な人だと理解し、それをわずかではあるが、自分の影響力で変えさせていくのは非常に感動的です。インドからフランスまで来て、フランス語も最初はままならなかったのに、努力で解決して行きます。私はこの作品を読んで非常に自分が感動しているのが分かりました。非常に長いお話ですが、がんばって読んでください。自分を変えることで、周りをどんどん良い方向に変えていく姿は現代にも当てはまると思います。とにかく小学生の高学年の方々にはお勧めです。自分も元気になると思います。かなり昔にアニメで「ペリーヌ物語」というのが放送されていましたが、それも参考になると思います。DVDにもなってますから、本は嫌いという方は
それも参考になさってください。とにかく元気になるお話です。
夢のような名訳 ★★★★★
アニメのペリーヌ物語のファンならば,この原作を読みたいものだと思う.ところがこれまで岩波文庫の古い,わかりづらい翻訳しかなかった.しかし,二宮先生のこの翻訳は,岩波文庫のものとまるで格が違う.分かりやすいし,岩波版に見られた誤訳の数々もない.その上,底本にはフラマリオン社の初版本が用いられ,そこに印刷されている銅版画が多数訳文を飾っている.夢のような名訳.解説がまた力作で,作品の舞台を見るため北フランスに旅立ち,マロクールのモデルと見られる工場と邸宅を見つける顛末が写真付きで語られている.むかし朔太郎は ふらんすは余りにとほし, と歌った.今フランスは遠くないのである.なお,二つの訳の比較にはガリマール社版の2巻本のテキストを使った.
『家なき娘[上]』 ★★★★★
世界名作劇場『ペリーヌ物語』の原作の訳書で、二分冊の上巻である。

アニメは、ボスニアで父親が亡くなった直後から物語が始まり、
16話分使ってフランスまでの道中を描いているが、
原作では、フランスに辿り着くところから始まる。

これは恐らく、アニメでは『家なき娘』という邦題の通り、

長い旅の末に祖父に受け入れられるすべての過程を重視しているが、
原作は『家族で』という直訳の通り、元々ペリーヌが祖父に家族として
受け入れられる過程にのみ着眼点を置いているためだと思われる。
そのため、物語が始まってすぐに訪れる母親との死別シーンや、
パリカールとの別れも、アニメに比べて淡白な印象を受ける。

上巻の主な流れは、フランスでロバのパリカールを売り、母親が死に、
ペリーヌはたった一人で旅の目的地である、祖父のいるマロクールへ向かう。
苦難の末マロクールに辿り着くが、祖父は自分と母親をひどく恨んでおり、
ペリーヌは追い返されるのを恐れて名乗り出ることができなかった。

そこで祖父の経営する紡績工場で働き、やがて英語の才能を買われて、
祖父の側で通訳をするよう頼まれたところで終わる。

もう一つ、原作とアニメとで大きく違う点がある。
それは、原作では、ペリーヌがヴュルフランの孫であることが最後まで語られないのだ。
そのため、ペリーヌの、祖父に対する内面が一度として直接的には表現されず、

ひどく物足りない感じがする。

全体を通してアニメの方が楽しめるが、祖父に対すること以外はペリーヌの
内面もしっかり描かれているし、マロクールへの道中やマロクールで一人で
暮らしている光景の描写は細かく、読み応えがある。
一小説として、アニメを知らない人にもオススメできる作品だ。

現代語版・家なき娘 ★★★★★
知ってる人は知ってる、アニメ・ペリーヌ物語の原作です。
岩波文庫版を求めて20年、ようやく再販がなったその2年後に出版された本書は、旧仮名遣いでもすばらしい内容だった岩波文庫版に比しても、子供たちにも読みやすく、大人でもまっすぐにその内容に没頭できる、現在の日本語で書かれています。

エピソードは小説らしく、アニメとはまた違った楽しさが味わえます。
本を読む対象と、アニメを見る対象の想定年齢が違うので、無論すべての伏線をナレーターが解説してしまったりもしません。どうぞ、ペリーヌの冒険をお楽しみください。
ただし、この本には注意点が1つ。

それは、本書表紙の折り返しが、アニメのストーリーを知っている人を相手に、本小説最大の伏線を、スパッとネタバラシ!している点です。
純粋に小説として楽しみたい方は、折り返しにご注意を。