インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

上田義彦写真集 YUME

価格: ¥5,250
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 青幻舎
Amazon.co.jpで確認
前のコメントに対しての意見 ★★★★★
私は先日、写真集YUMEの刊行を記念して、青山ブックセンターにて行われた、上田義彦氏と後藤繁雄氏の講演会を聞きに行ったのですが、
その講演で聞いた話と、私が写真集を見て感じた印象も含めて、このイッパツマンという方の「写真家よりもコーディネーターと僧院が偉い」というコメントは、
いかにも分かったような言い方をしていますが、全く的外れな内容だと思います。

写真集自体には、作者も含め全く説明の文章はありませんが、撮影の計画には1年以上かけていて、
この写真集はいわゆる、そのへんの旅写真や、軽いジャーナリズムとは全く違っていて、外から見る政治的なミャンマーへの印象とは違う、
とても優しく美しい独特の色彩と湿度のある写真だと感じました。この世界に深く入り込まないと撮れない事は一目瞭然だと思います。
その事は、この本を見れば感じる事ではないかと思います。
この写真集は、恵まれない子供たちのために、上田氏がMPOの運動に賛同し、このお寺に寺子屋という学校を建て、
その結果MPOのスタッフや僧侶たちが撮影に協力してくれた事によって出来た写真集との事です。
上田氏はミャンマーの政治的状況を踏まえて、僧侶たちに危険を冒させない為に、政治的なものはできるだけ省き、
MPOのスタッフと話し合い、厳密に彼らに対してのリスクを取り除く作業をした上で、独特のミャンマーの美しさを伝えるべく、この写真集を作ったそうです。
慈善活動からくる、しっかりとした人間関係によって成り立っている事実を思うと、この写真集に対しての、この人のコメントは的外れだと言わざるを得ません。
上田氏の一ファンより誤解の無いようにと思いコメントさせて頂きました。
写真家よりもコーディネーターと僧院が偉い。 ★★★★☆
 途上国を撮影した写真集でよくあるのは、観光写真的なエキゾチックな風景や無垢な子供の表情など、ツーリズムの塊のようなステレオタイプな企画である。実際に現地に行ってみると結構近代的だったり、有名な場所は観光名所特有の嫌らしさがあったり、子供達にはカネをせびられまくったりという、事前のイメージとの落差のある体験をした人は多いだろう。

 で、本書なのだが、マンダレーの僧院に取材し、僧達のポートレートや部屋の様子を写した写真集である。広告写真家らしい手堅く綺麗な写真が並んでいるが、本来僕はこういう写真集は上記のような「エキゾチシズムの塊」として認めない。だが、この作品の場合、実はコーディネートにかなりのリスクが伴っていることを知っているので、それを皆さんに伝えておきたい。2007年に民衆暴動の発端となったヤンゴン市内の一部僧院は、暴動鎮圧後にかなり厳しい当局の調査と弾圧を受けており、その後外国人ジャーナリストの立ち入りは密告と逮捕につながる危険行為となってしまって今日に至っている。地方都市マンダレーとはいえ本書の写真が撮影の際に僧院の中から一歩も出ていないのも、カメラを持っていると「目立つ」からである。単にアジアで綺麗な写真を撮りたいだけなら、こんな危ないコーディネートをNPOのローカルスタッフにさせるなと僕は憤りを感じ得ないが、逆にこの企画を受けたコーディネーター、顔を晒すことを受け入れた僧達の勇気は賞賛に値する。