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家族のゆくえ (学芸)

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 光文社
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老齢者の定義・・・ ★★★☆☆
「頭や想像力で考え感じていること」と、
「精神的にか、実際的にか表現すること」とのあいだの距離が
普通より大きくなっている人間

年をとると、「意識する(考える)」と「実行」のあいだに溝が
できてくるそうだ。 コワイですね。
何かやり残しているコトがある方は、溝が深まる前に、是非

森鴎外の夫婦喧嘩におけるモチーフとは?

男と女では、これはもう決定的に食い違ってしまう場面が多々ある。
それをお互いに「欠陥」だと言い合えば、もう収拾はつかない。

家族の経営って、とても斬新な発想ですね。
なんとなく満足 なんとなく不満足, ★★★★☆
「幻想論」もなにもかもすっとばして、感想をきかれれば、現在の家庭崩壊、熟年離婚、ニート(この言葉、きらいですけど)、少年犯罪などと、山積みの家族の問題に対して、もうちょっと、現実的なつっこみが欲しかった。タイトルの『家族のゆくえ』をもう少し明確にしていただきたかった。もちろん、ポイントになる箇所は数々あって面白かったのですが、たとえば、いかに乳幼児の時に性格が決定するかとか、きちんとむかいあった母子関係をもっていれば、心に壁ができ、それは一生崩れないとか、あと一生を老人期もふくめて、移行期を設けて考えるだの、発達心理学的言動など、など。
ただし、最後のまとめが、抽象的にもうろうとして広がって捉えがたい感じがし、結局どのくらい現実的な問題に参考になったかを考えると、ものたりなさが残ったのは否めない。一貫して自分の頭で考えていこうとする姿勢には脱帽はするが。

多くの気づきをもらった ★★★★★
現代思想=ニューアカ(デミズム)にかぶれていた学生時代、吉本隆明の「共同幻想論」「言語にとって美とは何か」は必読の書だった。なにせ、現代思想の推奨図書に入っているのだから仕方ない、僕も買った。しかし最後まで読み通せなかった。難しすぎた。それはルサンチマンになった。

この本、通勤の地下鉄の中でむさぼり読んだ。ルサンチマンを解消できた。吉本のすごさがわかった。老年というのがどういうことか何となくわかるような気がした。吉本は今年82才。この人が永年考え続けてきたことを82才になる今でも持続的に考え続け、自分の人生経験とシンクロさせながら更に深化させているということはすごいことだ。この本で僕は、人生の各ステージが如何にあるべきか、子育てとは何か、夫婦のあり方とは何か、老年とはどういうことか、就中家族とはどういうことなのか、と実に多くのことを教えられた。

この本の最終部分は補註として「共同幻想論」から「対幻想論」が収録してある。この構成を考えたのは吉本自身か編集者か知らないが、すごいことだ。「家族のゆくえ」で吉本が語ったことが有機的に繋がりあって今の僕には「対幻想論」が理解できる。何よりすごいのは吉本が若き日から同じ事を考え続け、中心支柱がぶれていないことだ。こういう人生もあるんだなあと思った。

ぼんくらの僕はやっとわかった。人間に関わることへの興味関心が吉本の源泉なのだ。だから詩で人間を表出する、漱石他の文芸から個人と家族と共同体の関わりを読みとる、また、思想というのはまさに人間そのものだから、文芸とも詩とも民俗学とも、そしてサブカルチャーとも全て連関しているということなのだろう。
少々がっかり ★★★☆☆
 渾身の書き下ろし!と銘打ったわりにはそれほどの感銘も受けなかった。ただ、この本で初めてシュンペーターという経済学者を知り、読んでみたら、家族の社会の適性が勝ち組負け組みに分かれさせ、その1番の資質は抜け目なさがあるかどうかという論はおもしろかった。この適性がなかったために、リストラされた人はたくさんいるだろう。
 家庭内暴力について、母親の責任を吉本氏は強調しているわけだが、胎児から乳児までの時間に戻すわけにもいかず、ではどうしろというのよと訊かれても、手遅れとしか書いていない。少々、不親切ではないかと感じる。あんたが悪いんだから責任を取れということにしかならない。悩む母親に、アドバイスすることはないのだろうか。
戦後最大のオヤジが語る家族論 ★★★★★
●この人が、オレのオヤジだったとしたら....
 オレが間違って人を殺しちまったら、当たり前だけど警察が追いかけてくるし、被害者の家族に罵しられる。それに、そのへんの人から村八分にされる。
 でも、オヤジはきっと迎えにくる。オレの間違いを叱りつけ、オレを殴り飛ばすためにな。
 オレが学校で<悪いこと>をしてPTAにウケのいい先生にこっぴどく叱られたら。オヤジはきっとガハハと笑うだろう。それで「誰か友だちに迷惑をかけたか?」って聞かれる。友だちと仲のいいオレだったら、それで終わり。もうオヤジは何も言わないと思う。
 オヤジは本を読みながら猫にエサをやってる時がいちばん幸せらしい。

●この世をコワすものは何か....
 男女同権法が夫婦をコワし、介護法が親子をコワし、金融法が経済をコワす....端的にいって著者はそう指摘し続けてきた。そして本書では先生が学校をコワし、母親が子をコワすことが鋭く指摘されている。もちろん理論的にであり、例証とともにであり、その理論こそが<対幻想論>だ。左翼学生運動をはじめとして<共同幻想>という用語は多くの人に使われた(正誤は問わず)が、それに比べて対幻想論は引用され使用されたケースが圧倒的に少ない。そもそも理解されていたとは言い難い概念だった。その対幻想論が本書のテーマなのだ。
 本書では具体的に家族という対幻想の集合態が解き明かされていく。私見だが対幻想は共同幻想と個人幻想の起点であり、ちょうどシーソーの支点のように認識(幻想)の遠隔対称性の根拠を形成している。補注として収録(『共同幻想論』から転載)された「対幻想論」の文末の2行はだけで『親族の基本構造』一冊に相当するのは熱心な読者には理解できることだろう。