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神秘学概論 (ちくま学芸文庫)

価格: ¥1,365
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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超難解である・・・。 ★★★☆☆
とても難しいというのが正直な所だ。
聞きなれない言葉や、観念であり非常にとっつきにくい。
シュタイナー自身も著書の中で触れているが、意識的に難解な言葉で書かれている。
誰にでも分かる表現ではなく、集中した思考を働かせて向き合うようにと。
何故?著書を読むという経験自体が既に霊的修行の始まりになるように。
確かに一度や、二度読んで分かったつもりにはなれない。

それだけに、理解したいと思わせる不思議さも同時に感じる。
それは多分、あえて大部分の人からの批判や嘲笑を予想しながらも、
真剣に霊的・魂的な高次の世界をわれわれにも理解してもらいたい、
という切なる願いにより書かれたものであろうから。
"汝自身を知れ” の現代版 ★★★★★
シュタイナーの本でどの本を最初によむべきか聞かれたときに、私が一番最初に薦めたい本です。それはこの本がほかのものよりも簡単だというわけはなく、この本が本当に概論(アウトライン)だからである。今の時代は特に単に感情だけで決めるのではなく、しっかりとした思考が必要とされています。私たちはしっかりした行動をするためには、しっかりと考えなくてはいけません。しかし、そもそも人とはなんなのでしょうか?眠りと死とはどのように違うのでしょうか。また、人の体と心とのつながり、そもそも人とはどこからきて、どこへ向かおうとしているのでしょうか?このような誰しも一度は思ったことがあるようなことに対する答えではなく、科学的に論理的に考えることができることにつながる新しい質問を得ることができます。人は簡単に説明できるほど単純なものではありません。しかしだからといって、まったく知ることが不可能なわけではないということを認識できるすばらしい本。
シュタイナーの基本的書物のひとつ ★★★★★
シュタイナーが神智学協会をやめたのは、確かにクリシュナムルティの
問題がきっかけとはなったが、シュタイナーにとって、それは本質的な
問題ではなかった。神智学運動は、第1に、人種、肌の色、宗教、
社会的地位による一切の差別なしで、友愛関係をつくる事、第2に、
人類に共通する道徳を確立する為に世界中の宗教を研究する事、第3
に個々の人間の中に働く神的な力を研究し、開発する事である。
従って、それは、万教帰一思想に基づき、宗教を結ぶ力にし、虚偽を
はびこらせないための宗教学であって、宗教でもなく、まして虚偽宗教
でもない。正統派キリスト教は、政治や権力と結び付き、植民地でも
国内でも、自らの宗派以外のものを異端と決め付け抹殺しようとして
きた、傲慢で不寛容な歴史から眼をつぶる事は出来ない。シュタイナー
も万教帰一であり、真理にまさる宗教なし、何物をもドグマにするな、
私の言う事もと言っていた。宗教でも個人の自由意志を重んじる。
そして宗教対立ではなく、宗教を結ぶ力としようとした。狭量な宗教
観で、余計な対立をあおる批判はおろかな事である。本来ならそこに
こそ、最良の友を見出すべきなのだ。
本書は、真理を描いたひとつの絵に過ぎないが、唯物論によって
滅び行く人間の霊性を救わんと苦闘したひとりの男の語るひとつの
世界観である。
神秘学の決定版 ★★★★★
前半の骨子は彼の霊的階層論である。シュタイナーは思考の力を重視したが (純粋思考は超感覚的認識への道を拓く) 、それは思考のはたらきと階層宇宙の原理が不可分であるからだ。隣接する上下の層を視点移動することにより認識に連続性がもたらされるので、思考というツールを正しく発達させれば、資産運用や組織のマネージメントの知識を学ぶのと同じように、遙かに進化した存在であるアルカイやエクスシアイ等が関与した宇宙生成の秘密を白日の意識のもとに明らかにするのである。

シュタイナーのテキストに触れ彼の思考の流れを注視することは、わたしにとって得難い体験である。だが、本書にある彼自身の思考の現実をそのまま受け入れることは到底できない。理由は簡単である。ヒトが神秘学のようなものに関心を持つのは今生きるのが苦しいと感じるからだが、進化した天使たちや神々もまた、さらに過酷な条件で苦しんち?いるように見えるからだ。これでは、階層宇宙のルールを学ぶことにどのような意味があるのかわからない。霊的に進化するだけでは苦しみについての智慧が生じないのであれば、高位の存在 (たとえばキリスト) が、進化の遙か後方を歩むわたしたち人間の動向に関心を持つのはなぜだろう。その理由を真剣に問いかければ、おそらくこの星で言う「宗教」の起源と意味が明らかになるだろう。

「概論」という表題にだまされてはいけない。シュタイナー神秘学の要点を要領よくまとめた入門者向けテキスト、という趣旨とは正反対で、きわめて網羅的でしかも高度な内容。講演録と書かれたテキストはやはり質的にまったく違うのである。手元に置き何度も取り組む必要のある貴重な一冊ではある。