社会力とは
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社会性という言葉が、今ある社会に対する適応性を指しているのに対して、人と人とがつながり、社会を造り、運営し、問題を解決していく力を「社会力」という言葉で表しています。
一般的に社会性がない、と言われる人たちも現状に対する適応性があるという意味では社会性があるといえるが、それに対して、受身の適応性ではなく、自らが積極的に社会の運営に関わり、現状を改善していく力が“社会力”だということです。
あとがきにこう書かれています。
「英国滞在中にイギリスの大学教授から受けた質問です。質問とは、『日本は民主化しましたか?』というもの。最初そう質問されたときはいささかムッとしましたが、別の折に別の教授に全く同じ質問されるに及び、考えを変えざるをえませんでした。(中略)制度云々ではなく、日本の国民が、集団主義的な発想やお上まかせの行動から脱し、自分で考え、自分の判断にもとづき行動することができる主体になっているか、という質問だったのだ、と。
そう考え直したとき、私の答えはしどろもどろにならざるを得ませんでした。今、同じ質問をされたらどう答えるか。『残念ながら、まだです』と答えるしかありません。そう答え、『特に、若い人たちはモノゴトを考えなくなっています。社会のこと、将来のことなど考えようともしなくなっています』と付け加えるしかありません。」
人が人であるために社会力が必要であること、社会力を高めることで生きる意欲が高まること、現在、社会力に欠けた大人や子どもが増え続けている現状を指摘し、社会力のある子どもを育てるためには大人がどう関われば良いのかがわかりやすく書かれています。お子さんを持つご両親には必読書だと思います。
私が作成した"リストマニア"リスト「民主党とマスコミから日本を守るために」も参考にしていただけますと幸いです。