親子の関係を考える
★★★☆☆
子供向けということで、薄くて字も大きく、大人であれば30分ぐらいで読める本。
子供に向けた本書は、言ってしまえば、大人をいかに自分に都合がよいように動かすか、ということが書かれている。 したがって、大人が読んでも、人付き合いにおいて十分参考になるだろう。
だが、この本のターゲットがよく分からなかった。 親が買うとしたら、子供に自分を上手くコントロールしてくれという意思表示になるだろうが、そう思う親がどれだけいるのだろうか。子供が自分で買う本としては、金額が高い。
学校での講演会を本にしたそうだが、本として販売する際、親向けに内容を書き下ろし、親子双方に向けて一冊の本にして欲しかったように思う。
育てると育つ
★★★★☆
上座仏教の長老が中学生を対象に講演した内容を本にしたもの。
子供の仕事は、親や教師を育てることだと説く。
方法は簡単で、褒めたり優しくしたりすること。
全ての人間関係を良くする方法でもあるなと思った。
中学生とのQ&Aは、率直な疑問に的確に答えていて大人でもためになる。
みんな仲よくなりましょう
★★★★★
何て優しく和やかなお話しなのでしょう。
こんなふうに、親と子が、人と人が、生命と生命が、仲よくなればいいなあ。
と、しみじみ思います。
心一つで、どんな時も、誰とでも仲よくなれて、
思い通りに、笑顔で生きるための智慧が語られています。
それは、わがままのない、「みんな仲よくなりましょう」という
強く、優しい心のようです。
ああ、生きがいというものは、ここに見つけるものだなあと
感じました。
このように生きるのだと。
仏教と13歳の純真な心が触れ合うと、
シンプルなゆえに、明快で、
心に沁みるコミュニケーションが生まれるのですね。
この法話を聞かれた中学生の皆さんにとって、
忘れ得ぬ出来事になったのではないでしょうか。
みんな仲よく、幸せでありますように。
大人が読んでも参考になる
★★★★★
中学生に向けて書かれた本ですが、大人が読んでも参考になります。
是非、小中高の先生にも読んで頂きたい本です。
そして可能ならスマナサーラ長老を学校に招いて、子供達が長老の話を聞ける機会を設けて貰えたらと思います。
本書では「愛とは何ですか?」という大人が参考になる質問もあります。
あくまで個人的な意見ですが、長老の本を既に何冊かお読みになり、瞑想の経験もある方で少し骨のある本に挑戦したい方には『ブッダの実践心理学の第5巻』をオススメします。
難解なシリーズの本ですが、【原因と結果】について非常に実践的に書かれており、これも個人的な意見ですが、このシリーズの中では一番、理解しながら読める本です。
1〜4巻まで読んでいなくても理解することは可能だと思います。
その他、個人的に読んで損はないと思ったスマナサーラ長老の本として
・『悩みと縁のない生き方』(初心者でも読めます)
・『スッタニ・パーダ蛇の章』(初心者でも読めます)
・『こころは原子爆弾』(やや難しい)
・『原訳【法句経】の一日一話と一日一悟』(初心者でも読めます)
生きとし生けるものが幸せでありますように。