インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

図説 台湾の歴史

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 平凡社
Amazon.co.jpで確認
逃れようもなく生きてきた人たち ★★★★★
とても勉強になりました。
日本、中国という大国のはざまにあるだけに、
その両側から来た人たちが
人間の輪郭の辺縁にあるものをさらけ出し、
その葛藤の歴史にとても勉強になるものがあるような気がしました。
ある意味、台湾には、
日本にも中国にもない重要なものがあるような気がします。
そういう環境のなかを生き抜いてこられた
原住民のかたがたもすごいなと思いましたが。
台湾の歴史を知りたい場合にはまずこの本を ★★★★★
 図版を豊富に採録するなどの工夫で読みやすいだけでなく、内容的な特徴としては、第一に中台関係についてどのような立場を取るにしても、台湾が一つの政治的単位としてまとまっている現実を前提として現在の視点から台湾史を描き出そうとしていること(かつて日本統治期には日本史を、国民党政権期には中国史を押し付けられて、台湾人自身が台湾史を知る機会に乏しかったという問題意識)、第二に漢人中心史観から離れて、とりわけ原住民族の存在を織り込んだエスニシティの問題に注意を払っていること(かつてアメリカ史においてネイティヴ・アメリカンの存在が忘却されてきたことへの近年の異議申し立てと同様の問題意識)などが挙げられる。台湾史についてとっかかりになる本を読みたい場合には本書がおすすめだ。

 昨年、東アジア出版人会議による「東アジアの100冊」のうちの一冊として本書が選ばれたことを受けて台湾で刊行された増訂版には、原著初版になかった戦後篇の他、第10章「知識人の反植民地運動」、第11章「台湾人の芸術世界」も追加されている。日本語版でもいずれ改訂されることだろう。個人的には著者の論文集『海行兮的年代』(「海ゆかば」の時代)もとても良い本なので、こちらの翻訳出版も期待したいところである。
現代史の記述が少ないがそれでも読む価値は大 ★★★★★
台湾の歴史(平凡社、2007年1月発行)。著者は、台湾大学歴史学科周教授です。台湾通史としては、先史からごく最近までを扱っています。現職前は中央研究院台湾史研究所におられたせいか、従来の一般書に無い資料や写真も豊富です。
本書は、観光を扱った本ではありませんが、観光客が何度も台湾に行っていると芽生える、台湾って一体何?という興味に答える本でしょう。
戦後の光復については、民族間の断絶とコミュニケーションの難しさが存在していることを、事実から掘り起こして書いておられます。日頃台湾の人たちの意見が様々に分かれており、新聞を見てもTVをみても、支離滅裂、お祭り騒ぎ、出身母体が違うだけであれほど考え方が分かれるのは何故か、といったところが多少なりともその理由が理解できました。
また、228事件の記述から始まる戦後の戒厳令下での抑圧と統制の模様。それは涙無しには読み進めません。
でも、暗い話ばかりではありません。先史から現在までの事実が淡々と示されてあり、写真や挿絵も多く、予備知識が全くなくても台湾の通史を氷河期から現代までこれ一冊で理解しやすい仕組みになっています。
ただ、著者も書かれているように、現代史の部分が少ないです。他の類書も同じなのですが、やっぱりそれがネック。一番読んでみたかった部分だけに残念。
台湾を理解するために ★★★★★
台湾の歴史におけるよい入門書の一冊です。
もともとは台湾の人に台湾の歴史をわかってもらうために1997年に書かれた本です(そうです、台湾の人は台湾の歴史がわかっていません)。たくさんの写真を使いながら、難しくて複雑な歴史をわかりやすく説明していました。だからといって、物事を単純化にするのではなく、たくさんの資料を用いて、物事をいろんな面からとらえようとした作者の苦心が読み取れます。
日本では台湾は親日的という言説になりがちだが、実際の状況はもっと複雑で、その島に住んでいるたくさんの人々の異なる思いがあります。一面的な言説ではなく、このようなちゃんとした歴史書を読み、歴史背景を理解した上で、現在の台湾と日本、台湾と中国を考えるほうがよりよい未来のためになると思います。日本語版のため、戦後の部分が新たに書き下ろされた。現在の台湾の複雑な状況をわかるのに、とても参考になります。台湾に興味のある人に、ぜひこの本をお薦めしたい。