漢文好きの初心者にも嬉しい本
★★★★☆
訓読文、書き(読み)下し文、現代語訳があって、老子・荘子に興味のある漢文好きには
嬉しい一冊です。
解説に関しては、とくに老子のところなんかでは著者の読みが浅いと感じるところがありますが・・・。
中国の古典に親しむ入門書としては、とても良い本だと思います。
道家の思想。
★★★★☆
渡部昇一氏が文科の時代の中で「老子の説に深い哲理を見るけれども、もう一つ老子の説で
見落としえないのは、それが無責任者の言であるということである。」と述べておられた。
政治の要路に立つ人間の生き方ではない。野村氏の本文最初の解説にもあるように、社会の
制約や士大夫としての体面を離れて、自由な一個人としての生活を楽しむときは、道家の
思想に、心のよりどころえを求めたとあります。
老子の逆説的な物事の捉え方。荘子の根底にある絶対的価値観に対する否定。
日本人の精神文化に多大な影響を与えてきたと言っても過言でないシナの古典。
「多言はしばしば窮す。中を守るに如かず。」「大道廃れて仁義有り。慧智出でて大偽有り。」
漢文はやはり暗誦するのがいいですね。
理由は
★★★★★
お勧めの理由は、
原文、その訳および訳に対する解説が記述されている所。
この訳いいです
★★★★★
10ねんほど前から、老子には関心がありました。
そのころわたしは、インドの思想家、クリシュナムルテイーに傾倒していたこともあってか、
老子には、非常に感心させられました。老子は”こころの書”であり、思い当たる節があるとか、身につまされるとか、読者の側に感じるところがなければ、意味のない書です。不自然極まりない現代社会では、そういう真実に気づかされる機会はすくないでしょう。
荘子の方は、前からなんか小理屈をこねくり回してるようで好みませんでした。
今回、あらためて読んで、荘子は、より大局的に見たハウツー、商売人、投資家といったかんじです。老子とは全く次元を異にします。
今回の訳・解説は、非常に好きです。こういう本はできるだけシンプルに分かりやすくです。
ビギナーズという名に恥じない1冊
★★★★★
原文、その訳および訳に対する解説が記述されています。もちろん解説には訳者の主張が反映されてしまうこともあるのですが…初心者が原文と訳だけ読んでも、何を言いたいのかさっぱりわからないことが多いのでこの解説は大変助かりました。
この手の本の性質上老荘全体の半分以下しか取り上げられていません。しかし老荘の雰囲気を味わうには最高の一冊と思います。