Pcd
価格: ¥527
目を剥くか、もっと悪ければ、スパイス・ガールズを引き合いに出すか。それとも、このくるくる回る集団のメンバーのように、自分の恋人もホットだったらいいと思う? このプッシーキャット・ドールズがいたら、ヴィクトリアズ・シークレットの下着ファッション・ショーをのぞき見したい気持ちも失せることだろう――どちらにしても、彼女たちの無謀なスタンスは誰も信じようとしないけれど。CDカバーのちょっとエロいサービス(ヘソだしがたくさん!)は、しばし気にせずにいよう。この身体をくねらせ、まつげをバサバサさせる集団によるポップのパレードは、悪くない。失敗に終わった即席ティーン・ポップ・バンドのエデンズ・クラッシュのメンバーだったニコール・シャージンガーは、今度こそはと決意を込めて曲を届け、そこに甘さをほどよく散りばめている。さらに重要なことは、彼女が高ワット数の協力を得ていることだ。バスタ・ライムス、ブラック・アイド・ピーズの ウィル・アイ・アム、そしてティンバランドが、ドールズのサウンドをドレスアップするために参加しているし、『PCD』の背後にいるソングライターとプロデューサーたちは、どぎつくなりすぎずにこの作品をいかにセクシーに仕上げるべきか、はっきりと心得ている。だが、ドールズのデビュー・アルバムでベストな点は、羞恥心を捨て去ったところ。これは真剣に受けとめないでいい。人工的に作られた陽気さだ。この少女たちはグラミー賞を望んでいない。跳ねていることだけが望みだ。