1994年の定番『Illmatic』で始り、1200万枚を超えるアルバムを売りあげたこの10年に及ぶ話題の多い彼のキャリアを通じて、ナズはこのジャンルで最高のリリシストであり思考家である以上の存在となった。彼は政治家になり、中にはヒップホップ"コンシャス"だと論議する者もいた。ここにきて、待望のデフジャム移籍第1弾となる、ふさわしいタイトルの『Hip-Hop Is Dead』をひっさげて、ナズは自分の役割を再び庇護者そして教師として、伝説となった物真似のスキルは今まで以上に冴え、今時の若いラッパーたちを学校へ送りかえしてしまう。教訓は何かだって? ナズの意見どおり、ヒップホップは現在進行形だ。