古典の入り口としても良い
★★★★☆
上下巻二冊の、これは下巻。収録作品は、
・蛤の草紙
・小敦盛
・二十四考
・梵天国
・のせ猿さうし
・猫のさうし
・浜出草紙
・和泉式部
・一寸法師
・さいき
・浦島太郎
・横笛草紙
・酒呑童子
以上13編。
一寸法師、浦島太郎などは日本人なら誰でも知っている話だけれど、
これで読んでみると、知っている話とは微妙に違うことに気づくはず。
個人的に特に面白かったのが「酒呑童子」
鬼と人間の駆け引きがうまく描かれており、なかなかの緊張感を持つ名品で、最後まで夢中で読んだ。
脚注が巻末にあり若干使いづらいが、古文としてはかなり平易な部類にあるので、
慣れない人でも頑張れば読めるでしょう。
なにより内容が親しみやすい昔話であるから、古典の入り口としてもオススメの一冊と言えます。