心に染み入るソロベースアルバム
★★★★★
ボボ・ステンソンやチャールス・ロイド等のECMレーベル諸作での好サポートで、今や北欧を代表するベーシストとも言えるアンデルス・ヨルミンのECMでの初ソロアルバム。スカンジナビアの賛美歌やオーネット・コールマンの曲等を題材に、自作のブラスカルテットのための小品を数箇所に配置して構成された、基本的にはダブルベースによるソロパフォーマンスである。自国スウェーデンのドラゴンレーベルでもリ-ダーアルバムをリリースしているヨルミンだが、ECMのレーベルカラーに彩られたこのアルバムは、独特の透明感と心に染み入るような深い音色、やさしく歌いかけるようなインプロヴィゼイションで綴られ、リスナーに深い安らぎと感銘を与えてくれる。