編集者、コンビニ経営者、玩具企画開発のプロフェッショナル哲学が凝縮
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本書は、NHKの「プロフェッショナル:仕事の流儀」から3人の出演者をピックアップし、出演者の仕事からプロフェッショナルとは何かについてケース・スタディを提示している。10巻では、編集者(石原正康)、コンビニ経営者(新浪剛史)、玩具企画開発(横井昭裕)の3分野から第一線で活躍している人物にスポットを当てている。
本書は、原則として1つの項目を2ページに凝縮している。さらに、項目ごとにQ&A形式を採用しており、項目の最後には出演者の哲学を一言でまとめている。加えて、仕事ぶりの紹介、ターニングポイントとなる挫折の経験、そして現在直面している出演者の課題という3点を4〜6ページでエッセイ調の文体で記述している。
本書に関する基本構成を踏まえた上で、以下ではプロフェッショナルとは何かという問いに対する出演者の回答を紹介する。業界が異なるので求められる要素は異なると思うが、仕事としての基本は変わらないので、読み手の心次第でいくらでも応用できるのではないだろうか? なお、印象に残った言葉はblogにて紹介している。
○プロフェッショナルとは
・「自分の言葉で仕事をすることって大事だと思うんですよね、借りてきた言葉ではなくて。うまくいかないときに、裸になって自分の言葉で人に接していく。それができることがやっぱりプロフェッショナルではないでしょうか」(石原正康)
・「信じたことを、常にブレずに率先してやる人。そして自分の信じていることを体現する。それがプロフェッショナルだと思います」(新浪剛史)
・「素人が1000人集まっても1人の人にかなわない、その1人の人がプロだと僕は思っています。圧倒的に力の差があるという、その技量、ノウハウを持った人がプロフェッショナルです」(横井昭裕)