そこには、そもそも、禅宗や曹同宗という宗派が存在するのではなく
坐禅をし続ける始祖をみた俗人が、勝手に坐禅宗と名づけ、その坐が
取れて禅宗になってしまった経緯があり、雑多な宗教の一派と見るのを
外道としていること。すなわち、禅とは釈尊が悟った行法の1つ、
禅定であり、唯一絶対の真理の法(ダルマ)に通じる1つの行法で
あること。また、坐禅は悟りの手段ではないこと。悟るためには
頑張ってはいけないし、あれこれ考える必要もないことなど、
今まで何となく理解していたつもりで見落としていた、非常に重要な
要点が散りばめられています。
それが日本最大の文化であるマンガという表現手段で、最新の
大乗経典として進化、復興されたのが本書であります。
ストーリーも取っ付き易く、ちゃんとオチまであるのが親切ですね。