放送作家らしいポップで手軽な巨大仏カタログ
★★★☆☆
撮影者本人が語る巨大仏の魅力は「違和感」。デカ過ぎるが故に周囲の景観やら環境、加えて恐らく付近住民の生活の風景や記憶も壊しまくってる訳だが、周辺の家屋や建物、住民達が一緒に写り込んだ写真からは、そんな巨大仏の発するボリューミーな「違和感」がよく感じられる。
ここに収められた大仏の少なからずが現在閉鎖されていることからも分かるように、多大なコストをかけたこれらの建造物は経済的にも「やっちまった感」溢れるドラマを纏っているはずだ。その辺のバカバカしい歴史も読んでみたかった点が減点理由だが、パラパラめくれる手軽さは放送作家らしいポップな仕事だ。