思いだけあっても、その答えが結局はよくある一般論であったり、独り善がりなアドヴァイスであったり、つまるところ戒めの言葉であったり、はたまた月並みな同情であったり。
相手にあ~やっぱり本当にはわかってくれていないと、心中で思われてしまうような、歯がゆい成り行きになることは多い。
その答えが、この本を読んでいくうちに、わかってくる。
あたかもカウンセラーの究極の丸秘テクニックを習得するように、わかってくるんだから、ありがたい本だ。
相手を本当に受け止めるとはどんな言葉を使うのか。
相手の自己肯定感がよみがえり、そこからじわじわと前向きなエネルギーが沸いてくるのは、どんな言葉が届けばいいのか。
こいつをつかめば、知らぬ間に、人がまわりに集まってくる。
それから何より、今、自分が悩みの真っ只中にいる人、自分が自分にかける癒しの言葉を、この本が教えてくれる。
自分にそうだよねって言えて、心がポワッとあったかくなる。
最後に自分を励ますのは、自分しかいない。
その言葉がこの本の中にある。
そしてそれらの多くは、誰もが人生の中で、一度は立ち止まって
考えたり、悩んだりしたことなのかもしれません。
そして、それらは、今でも私逹の心のなかに眠っていて
日常、生活している中で、ふとした拍子に大きくなったりする不安や悩みなのかもしれません。
だから、河上先生のカウンセリングを読んだ時、
こんなにも心が動揺して、こんなにも胸が熱くなったのだと思うのです。
メールでのカウンセリングは、声のトーンや表情で
気持ちを伝えられない分、その言葉の一つ一つがとても大切になってきます。
少し間違えると、相談者を深く傷つけてしまうこともあると思うのです。
けれど、河上先生のメールカウンセリングには
“人を傷つけたり、嫌な思いをさせているのでは?”と思われる表現が
一つもないのです。ただの一つも。
それはそれは優しいのです。
「自分の気持ちを大切にしていいんだよ」「貴方は貴方のままでいいんだよ」
そんな気持ちが行間に込められている、そんなカウンセリングなのです。
「自分を大切にしよう!それでいいんだ。」
そう思えることから、自分探しが始まる、そんな素敵な書籍です。