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警察(サツ)回り (ちくま文庫)

価格: ¥882
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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読む順序を間違えた ★★☆☆☆
本田氏が「誘拐」や「不当逮捕」の作者だとは知っていたが、まだそれらの作品を読む前にこの本を読んでしまった。ほとんど記者時代のあるバアさんとの交友録でわたしには読みづらかった。
第二章警察回り、第四章黄色い血キャンペーンに上記の作品の片鱗を見ることができたと思う。
そんなわけで星二つです。
古き良き時代が感じられる ★★★★☆
読売新聞の記者だった筆者が警察担当をしていた頃の回想録・・・という本。
警察の話となると、ギスギスしたものになりそうだが、この本のもう一人の主人公がそれを和ませてくれる。

筆者を含めさまざまな社の記者たちが入り浸っていたバーのマダム。不思議な魅力にあふれた彼女の人生を描くことで、この時代の雰囲気を見事に伝えている。

マダムの視点になったかと思うと、突然筆者の特ダネ話や遊軍時代の話になる。舞台も時間も飛び飛びになる構成には戸惑う部分もあるが、生き生きとした記者たちの活躍ぶりや当時の人情味あふれる市井の人々の様子が描かれていて、不思議に引き込まれる。
戦後を駆け抜けた戦友 ★★★★☆
上野警察署担当の社会部記者たちの戦後という青春
を、彼らが愛した「婆さん」を軸に描く。

婆さんが経営しているバー素蛾に記者が集まり、た
むろする。記者たちは普段、特ダネ争いでしのぎを
けずる間柄。だが、素蛾に集う記者は何かでつなが
っていた。戦士たちに連帯と安らぎを与えた婆さん
は、戦後の象徴ともいえる。

婆さんは、戦前に台湾から来日し、自分は半分は日
本人だと偽り続け、転々としながら、その類まれな
る社交性によって多くの人から協力を受ける。戦後
復興期の泥臭い人情が通用したからこそ彼女は店を
持てた。そんな婆さんとともに記者たちは戦後とい
う時代を謳歌し駆け抜ける。

そんな時代だったからこそ、記者たちは敵ではなく
「戦友」足り得たのだろう。