内発的動機付けを考えているときに、出会った本。日本の内発的動機付けの研究者である。難しい本ではなく、非常に実践的で、研究成果も示されている。ただ、こういう内発的動機付けに関しては、実際に教育で生かしてみないとわからない部分が多い。試してみて、わかる世界である。

外圧的動機付けよりも、内発的動機付けの方が、楽しく子ども達が学習できるのはいうまでもない。

Deci「日本人はどうして幼いときから大学に入るまで（どうみても外発的に勉強しているのに)あれほど、一生懸命勉強し続けられるのか」その当時わたしはこの質問に的確に答えることはできなかった。p12

本書にあることは「あたりまえ」の内容といっても過言ではありません。しかしプロの教師を自認する人の中で、本書にある事を徹底できている人はどれだけいるでしょうか。私は小さな個人塾を営んでおり、日々指導に明け暮れていますが、本書と出会って初めて「内発的動機付け」を中心に置いた指導を「徹底」できる様になったと思っています。もちろん「外発的動機付け」による指導も有効であり、両方をうまく使いこなしてこそ「自ら学ぶ子どもを育てる」事ができると信じています。どうすればウチの生徒たちはやる気になってくれるのだろう...とお嘆きの先生であれば「確かにこういう事が徹底できていないなあ」と確認できるかと思います。