身近なトリビアも扱っている点が良い。一例すると、「クマ」という語は道や川の曲がりくねった所等、人目から見えにくい場所を指した。動物の「クマ」は穴籠りをして人目がつきにくいことからそう呼ばれるようになった。
柳田国男氏や折口信夫氏等の著名な民族学者の著書を多々引用しているため入門書の類には分類出来ないだろう。中級者向けの著書である。しかし内容は高度だが、読者に配慮し仮説を丁寧に裏付けしている点で良書であると言える。日本の神々について無知な私でも吸収出来るものがあった。