一歩踏み出す勇気と希望を与えてくれた一冊!
★★★★★
「学歴ロンダリング」とは、随分と刺激的な言葉だ。
しかし、本書を読み進んでいくうちに、赤田先生が
「単なる学歴アップのお手伝い」をしたいのではなく、「学歴を変える可能性を示す事で、人生をより良く変えるお手伝い」を使命としているのだ、という事が分かってくる。
「自分などが、本当に大学院を目指してもいいのだろうか?」
「大学院など、夢のまた夢だ・・・」
と思って行動を起こせないでいながら、
「それでもやっぱり実現したい!」
「今の状況を変えたい!」
「そんな自分になりたい!」
と逡巡している人達の背中を押してくれる先生のスタンスに、とても心を打たれた。
「大学院をなめるな!」と、一蹴するのは簡単かもしれない。
でも、今まで自分の可能性にフタをして生きてきた人達へ、「希望」という名の梯子を掛けて下さった先生に、私が大きな優しさを感じたのも事実だ。
「学問は、それを求める者には必ず門戸を開く」
そんな言葉を連想させる、とても貴重な一冊だった。
大学院を目指す人々の、それぞれ異なるケースも想定し、多様で具体的な準備の進め方も提案されている。
また、巻頭には「本書の使い方」と称して、どの章から読み進めていくのが効率的かも誘導されており、大変親切である。
今までに存在する大学院合格指南書とは、その点が大きく異なり、オリジナリティあふれるものになっている。
決して安易に大学院進学を勧めている訳ではなく、学生を求める大学院と、大学院を求めている学生を、従来なかなか、なし得なかった切り口から、両者を繋げようと試みているのである。
「大学院進学」を将来の目標にしている一人として、刺激的なタイトルだけに惑わされることなく、真面目に大学院進学を視野に入れている人達の手に渡って欲しいと、心から願う一冊だ。