おばあちゃんが・・・魔法の国の○○問題
★★★★★
魔法の不正使用を摘発し監督するクレストマンシー、その居城下の3つの一族:ピンホー家・
ファーリー家・クリーヴ家は、代々続く魔女家系。だがその事はクレストマンシ−には絶対内緒、
何故なら魔法で悪さばかりしているから・・・。
ピンホー家の少女マリアンの祖母:ばば様は一族を魔力で牛耳るゴッドマザー。
マリアンは後継者だが、それが嫌でたまらない。
そんなある日、ばば様の住むゴミ屋敷に、ファーリー家の長:じじ様が難癖をつけてくる。
仲の悪い両家の口論は収まらず、掴み合いの魔法合戦の果てに、ばば様が倒れてしまう。
これは、ばば様を誰が介護するかで揉めながらも、団結し献身的に支えていく一家の
涙と笑いの感動物語・・・だったりはしない。
ファンタジーの世界で老人介護問題が出てくるとは、さすがに驚いた。
しかし介護される弱者である筈のばば様が凄すぎる。
嫌な婆さん描写に定評のあるジョーンズ作品だが、ピンホーのばば様はNO.1級の性悪ばばあだ。
寝たきりになっても魔力は健在なので、とんでもない事を始めてしまい、ファーリー家と近隣住民、
なぜか自分の一族・ピンホー家すらもひどい目にあってしまう。
そんな中で、キャットとマリアンは偶然知り合う。二人の出逢いが物語の重要な鍵となるのだが、
これから先は是非自分の目で確かめてください。一気読み必定の面白さは保証します。
かわいい幻獣の赤ん坊もでてくるので、動物好きの方にもおすすめです。