知識を蔑む者は足をすくわれる(まえがきより)
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トンデモ本とは作者の意図とは反して楽しめてしまう本(本以外もあります)のことです。
たとえば20世紀末大真面目な顔でノストラダムス関連本が書店に並んでたでしょ?
執筆されてた方は、動機はどうあれ大真面目に上梓してたもんです。
ところが結末は皆さんご存じの通り、終末なんて来なかった。
でも、おかしいモンを「おかしい」と笑い飛ばせるためには
それ相応の知識が必要です。
正しい知識を謙虚な気持ちで身につけようとするからこそ、
おかしい事を「おかしい」と突っ込めるんです。
それはとても真摯な姿勢だと思います。
と学会はただ突っ込みが好きな嫌な人の集まりではありません。
本書を一読すると、
「知ることは楽しい。知識を得ることは幸せだ」
という謙虚な姿勢が根底に流れていることが分かります。
だからこそ、「間違った事を意図的に、あるいは無自覚に流布させる事はおかしい」と
ユーモアをもって(ここ大事です)突っ込んで笑い飛ばそうとするのです。
もちろん笑いは大事です。
私も本書を読む間、大笑いしすぎて腹筋が割れそうになりました。
萌え絵の干し首の作り方なんて誰が読むの?!
萌え少女のブルマの股の間から出てくるセロハンテープなんて文具、どこで使うの?!
紙芝居「あしたのジョー ジ」って、今なら裁判モンやで?!
伊勢神宮の主神はキリスト?!
などなど、抱腹絶倒間違いなしです。
なお、巻末特集として「FBI超能力捜査官マクモニーグルが『麒麟』田村氏の父親を探しだした」の大嘘が暴かれてます。
ホームレス中学生を否定しているのではありません。
テレビの大嘘を短いながらも多くの証拠と的確な推論で暴きます。
必見の内容です。
あとがきの「大きなバカになろう」も良い文章ですよ。