「品質力」。。それは、モノづくりの基本です。
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モノづくりにはQuality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(期間)を求められます。
最近では、商品ライフサイクル全体の加速化に伴い、目先の開発から販売に至る期間、つまり開発スピードが優先されてしまいます。
そのためにモノづくりの源流である開発部門で、技術的に創意工夫の下で吟味し盛り込まなければならない品質が手薄になってしまいがちです。
それと、高性能開発ツールなどのIT化に伴いデジタルエンジニアリングツールを駆使した高効率な開発や設計が行える環境整備に伴い、これらは設計上のポカミスやケアレスミス防止には随分と役立っていますが、技術者だけが知っているノウハウやナレッジといった経験知はデジタル化はできないのが現状です。
つまり教科書に載っている知識や方程式だけではモノづくりはできないのです。
負荷をかけた評価テストを行って、不具合が発生したとき、単なる偶発的部品故障が発生したとするのか、後年に影響を及ぼす設計要因とするのかで大きく判断を誤ってしまいます。
開発・設計段階であらゆることを想定し、起こるべく現象を未然に防ぐ”目利き”ができるかどうかで、モノづくりができ、「見えない不良」を”見える化”できてしまうのです。
本書の読者は限られたニッチな層では非常に勉強になり役立つエッセンスが盛り込まれています。
モノづくりに携わって2〜3年になるエンジニアは是非とも読んでおくべき内容です。