この著者は、アダルト雑誌やサブカル本で単発の記事を読むと、他のライターからは文章力や話題の豊富さが飛びぬけているので昔から注目していました。本のテーマよりむしろそちらの興味で買いました。この人の本を買ったのは初めてです。

内容は確かに面白いのですが、同種のテーマの物をまとめて読むと、やはりちょっと一本調子にも感じました。
風俗もやはりサービス業でありこの世界で生きていくためにはそこを徹底させる以外ないという哲学のようなものには別に異存はありません。またそれをいろんな実例を引いて説得的に論証できるのもこの著者ならではだと思います。
類書が（著者の他の本を除いては）あまりないので買う価値は十分にあります。

著者はライターを専業としていますが、(風俗嬢を育てる)お客としても一流であると感じました。

客の感情に触れるサービスを提供る労働、「感情労働」の典型でもある、風俗業。
風俗嬢の仕事は「客の性的好奇心、性的欲望を満たす」だけではなく、
「性を介して、客のコミュニケーション欲求を満たす仕事でもある」
ことを説く本書。

全てのサービス業に通ずるお作法を本書から学びましょう。