絵画と小説の組み合わせが面白い
★★★★☆
オルセーの名画と辻仁成の小説、エッセイが組み合われた1冊。
前半の小説と絵の組み合わせは、とっても幻想的。
辻仁成の小説を読みながら、
絵画をを眺めると、
不思議なことにイメージが膨らむ、膨らむ。。。
これは初めての体験です。
絵画の奥行きの深さを感じさせてくれます。
苦くてエロティシズムの濃いストーリーなのですが、
物語の世界がいつの間に額縁に囲まれて広がっていくように思います。
なぜオルセーで、この試み?という問いには必然がなくて、
エッセイを加えてしまったのかな、と深読みしてしまいました。
それに対してエッセイの部分は、
それほどの完成度ではない気がします。
これはどちらかというと辻さんのファン向けかなと。。。