何年か前にみかけたことのあるタイトルだったので、ブックオフで見つけて読んでみました。

22才で売り上げがno1だと書いてあったが、その秘訣とかはあまり書いていません。
でも新幹線の売り子さん（ではなく新幹線パーサー・・）はこんな意識で仕事してるのか、というのがとてもわかりやすく伝わってきます。
せまい車内でどのようにお客さんの気に障らずに、そして喜んでもらうかと四苦八苦する場面が目に浮かぶようです。

とにかく接客が好きで、この仕事が好きで、新幹線も好きで、喜んで仕事をしてるのが伝わってくるし、
文章からも丁寧で謙虚な姿勢が伝わってきて、まるで読みながらサービスを受けてるような気分になります。
そんなにじみでるものが売上げ一位の理由なのかなとおもいました。

「ＨＯＴＥＬ」というドラマが好きで、ドラマと現実は違うとか思わずに、理想像を持つのが大事という話があります。
純粋に最高のサービスを目指して、理想に向かって喜んで仕事をしているのって、
なんかすごいうらやましいなあと思いました。

この本って仕事って楽しいものということに気付かさせてくれます。元気になれます。当たり前のことしか書いてません。だから、自分に置き換えられます。素直に読んで下さい。きっと、新幹線に乗りたくなります。彼女たちに会いたくなります。

「売り子さん」から「アテンダント」へ。「飛行機並みのサービスを提供」するべく、システムを作り、仕事を開拓していった先輩方が、要所要所で著者を励まし、「背中で教える」感じが伝わってきます。売り上げがトップになっても、新聞の取材が来ても、こうして本が出ても天狗になるそぶりが見えないのは、著者自身が「出来た人」であるのはもちろんですが、常に「その先」を見せてくれる先輩がいるからだと思います。
　最初に務めたホテルで先輩に絶望した筆者。「フリーター」ながら必死にノウハウを吸収しつつも、いざ正社員登用の声がかかった時、動揺し、躊躇したエピソードは、なかなか考えさせるものがありました。正社員・フリーターに関わらず、若い世代はすぐ上の世代を冷静に、よく観察しています。誇りを持って仕事しているか、彼ら彼女らに10年後の絵をくっきり見せられているか。長く続かなかった最初のホテルが少々悪者に見えてしまいますが、有能な若手をスタッフとして繋ぎ止め、こうしてPRにごぎつけた今の会社と先輩方は立派です。「最近の若い者は使えない」と嘆いてばかりの「先輩」や「先生」は是非読んでおきたい一冊だと思います。

「テツコ」の私は、移動に新幹線をよく利用します。
車内販売ではコーヒーをまず注文します。
昔の車内販売と比べると、身のこなしも対応もとてもスマートになったと思います。
どんな仕事でも、本人が「やりたい」と目指して修練を積み、誇りを持って臨んでいるのを見ると感服します。
新幹線のパーサーさんも同様です。
私も就職した頃は、一般事務でいいや…と漠然としたとらえ方しかしていませんでしたが、10年ほど続けている
今の仕事には大変誇りを感じています。
車内でコーヒーを買いながら、「あなたのプロ意識に負けないよう私もがんばるね」、そう思う日々です。
まだ徳渕さんに会えていないのが残念、いつか会えるかな。

こういうの書いてくれると東海旅客鉄道株式会社も大喜びやろね。常にお客様の立場に立って考える。わかってはいてもなかなかできんことやの。


いやあ新幹線かっこよすぎだろ上皇・・・。著者も新幹線ラブで住んでみたいとまで言ってるが、いやあ僕も新幹線を運転できるようにがんばろっと。


パーサーはアルバイトでも東海道山陽新幹線の全駅名を覚えなあかんのやて。


とりあえず東海道だけなら、東京・品川・新横浜・小田原・熱海・三島・新富士・静岡・掛川・浜松・豊橋・三河安城・名古屋・岐阜羽島・米原・京都・新大阪な。


東海道新幹線のコーヒーは豆から挽いてるとか、新幹線のダイヤは１５秒単位（７時３３分４５秒発とか）になってるとかトリビアも満載。