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菜根譚―中国の処世訓 (中公新書)

価格: ¥861
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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「完全版」への要求 ★★★★★
処世訓の書として評価を確立している名著『菜根譚』を、現代に再生させるべく編集された著。
内容は、『菜根譚』本編の解釈や名句紹介に加え、著作当時である明代の時代背景や、
処世訓自体の歴史と、『菜根譚』を題材とした本といった方が適切なほど幅広い。

しかし、あくまでも抄訳に留まるため、どうしても内容・紙幅不足が感じられる。
(これは、新書という体裁上、やむを得ないのかもしれないが)

著作の方向性や内容自体には文句が無いので、出来れば完訳を前提とした、
ハードカバーの「完全版」の出版を待ちたいところである。
その折は、原書が漢籍である以上、原文→書き下し文→和訳文といった形式を採って欲しい。


☆よりよく生きるための道しるべ☆ ★★★★★
本書は、中国思想史を専門とし、

現在は大阪大学教授である著者が、

中国の説話集『菜根譚』を紹介する著作です。


16世紀、明の時代に編纂された『菜根譚』は、

儒教をベースに、仏教・道教を融合させた人生哲学を論じる処世訓。


筆者は、まず菜根譚がどのように誕生し普及したのかを解説します。

続いて、菜根譚に納められた説話を、

その内容や意味、関連する他の古典の解説などを交えて紹介

終章では、唐代の「顔氏家訓」など『小学』など、処世訓の変遷をたどります



文は拙を以て進み、道は拙を以て成る


人の小過を責めず、人の陰私を発かず、人の旧悪を念わず


−など、含蓄に富む語はもちろん

万暦帝の墓所や中井竹山・履軒兄弟などに関するコラムも興味深かったのですが、

個人的に、もっとも印象深いのは


『菜根譚』に見出しがないのは、読者に自由な読みをさせる意図ではないか


という筆者の指摘です。


単にその場しのぎの世渡り術ではなく

よりよい人格を育み、豊かな人生を送るための手掛かりを与えてくれる本書


中国思想に関心のある方に限らず、多くの方にオススメしたい著作です。