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白洲次郎・正子の食卓

価格: ¥2,730
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
目で楽しむ本 ★★★★☆
目で楽しむ本でした。
ハードカバーで結構なボリューム、そして結構なお値段。

お料理の写真集、という感じで細かな分量、作り方は全然出ていません。
なので、これでお料理を作るのはちょっと無理そうです。

ですが、器と渋めのちゃらちゃらしていない、重めのお料理の数々。
参考になるところもあり、器とお料理の取り合わせなどもとても美しく、
目の保養になりました。

私からしてみると「白洲正子=偉大、憧れ」といった感じですが、
著者である娘さんからしてみると
「母は反面教師だった」「母みたいになりたくなくて、料理などの家事は全部した」などの
記述があり、「人それぞれだなあ」と感慨にふける場面も。

やはり、娘さん、ご家族でなければ分からない記述もあり、
面白く読むことが出来ました。

巻末にご両親に対するモノローグがあるのですが、
ちょっと作文調の出来事を羅列する感じが少し気になりました。
でも、プロではないので仕方ないですね。

いまどきのおしゃれなご飯ではなく、重みと渋みが感じられる
素敵な本でした。
カスタードプリンに眼を細める好々爺 ★★★★★
先日放送されたドラマのイメージとは違うなあ!ただの家族としての白州夫妻の
姿が娘の目を通して描かれています。著者の牧山桂子さんは、母に対しては反発や
認められたい気持ちも持ちつつ、お父様に対してはわかりやすくファザコン。
あれが食べたい、これが食べたいと甘えてもらえるのが嬉しかったのだと思います。
ただ、敷地内でたけのこやふきのとうが取れるとか、魯山人の皿を使ったりなどは
やはりふつうの家とは違いますね。さすがに美的で優雅な生活です。
一度は食べて見たいなあ ★★★☆☆
ドラマで見た白洲次郎・正子の娘さんが書かれた手料理の写真集。
贅沢な家庭料理に見とれ、一度は食べてみたいと思いました。
一度作ってみたいとは思わないのは、手が込んでいるようだからでしょう。
グルメの人って、家庭でも丁寧な料理を作るんですね。かなり驚きました。
料理本としてはちょっと残念。。。 ★★☆☆☆
白州次郎・正子ファンなら持っていたい一冊であることは確かです

でも、軽やかにして生活の匂い、味わいの濃厚な名著「向田邦子の手料理」に比すれば
いささかお行儀が良すぎる一冊ですし、辰巳芳子の、それこそ命がけのスープレシピ本
「あなたのために」を思えば中途半端なレシピ内容。。。

値段は「あなたのために」とあまり変わりません。あるいは「向田邦子の手料理」よりも
1000円も高い。本書をわざわざハードカヴァーにせねばならなかった理由がよく
分からない。「向田」は手元に置いて、毎日の献立の参考にしたくなるソフトカヴァー、
「辰巳」は、頑張って作るぞ!と気合を入れてテーブルに開く重みが必要なハード
カヴァー。。。では本書は?どちらにも当てはまりません。読むにも作るにも半端な
内容です

白州ファミリーを神格化する気持ちは僕にもありますが、やっぱりちょっと高過ぎます
因みに、骨董という点でも「向田」本のほうが役に立ちます
残念、かな(でも白州夫妻ファンだからいいけど)
武相荘の食卓 ★★★★★
稀代の骨董収集家であった白洲正子さんの貴重なコレクションが拝見できます。
武相荘流テーブルセッティングと言ってもいいでしょう。
レシピはメモ書き程度に添えられており、正確な分量はわかりません。
ただ、どのレシピも今の時代、ネットを検索すればすぐに見つかります。
そういった情報も一緒に参考にしてオリジナルレシピを考える楽しみもあります。
昔の食材を使っているので、今では入手しやすく、フカヒレ以外は手ごろでごく普通に入手できる食材ばかり。
奇をてらったような調味料の使い方やプロはだしのテクニックなどはありません。
そんな中でここまでベーシックな素材を武相荘流にユニークに工夫されているのが非常に興味深いです。
レシピ本としては初心者にお勧めできるものではありませんが、器と布、料理の盛り付けなどはあまりにも斬新ですばらしく、鮮やかで、生活のぬくもりがリアルに伝わってくるようです。
レースにフランスの田舎の絵つき陶器、インド更紗やブロックプリントに和の器、洋の器をあわせたりと、アイデアがたくさん。
洋食器に和食なんて、と思ってきたんですが、エスニックの布でこんなに深みが出るものかと目からウロコでした。
かわいらしいカキ氷グラスもたくさん出てきます。
ファンシーすぎず、渋すぎない。
なんというか、濃ゆいビジュアルです。
でも、一人暮らしのマンションでも、大家族の食卓でも、意外に場所を選ばず、日本の家庭ならどんな食卓にもマッチしそうなアレンジです。
しいて言うなら器とその風情?
かなり使いこまれていて高価そうな焼き締め、織部などの皿が大小たくさん並びます。
ただ、これをお手本に、自分なりの作家ものの器をいくつか探してみるのもありでしょう。
いい器は献立や料理を教えてくれる、そんな筆者と正子さんの声が聞こえてきそうなすばらしい一冊です。