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喋々喃々

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: ポプラ社
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不思議にほっこりな不倫の物語。 ★★★☆☆
小川糸氏の作品は、前作「食堂かたつむり」と同様、食べモノの描写がとても繊細で美しく唾液腺が刺激される。
栞と春一郎が素朴な季節の素材を肴にお酒を酌み交わすシーンには、ほろろ、となる。

アンティーク着物を取り扱う「ひめまつ屋」を営む栞。東京の下町に構えるその店は情緒あり、気品あり。
馴染み客や外人の観光客などに愛され栞もまたその空間と着物をこよなく愛し、ひとり、慎ましく暮らしていた。
そんな中、お店にやってきた春一郎。偶然の出会いから少しずつ惹かれあっていく二人。
ゆっくり育まれる愛情は、男女のそれに違いないけれどでも、プラトニックで、純朴な、まるで古き学生の恋愛のような
雰囲気で描かれている。唯一、春一郎に妻がいることを除けば誰もがほっこり幸せを感じられる物語であったはず。

不倫って、妻の身としては許せないけれど、でも「誰かを好きになる」その気持ちは、止められないものよね。
栞も、罪悪感や前に進めないもどかしさを感じつつも、それでも分のココロには素直で、少しも混じりけのない尊い気持ち”と、春一郎に対する想いを認めている。

四季の描写はともかく上手くて、情景がぱあっと広がって植物の香りが感じられるよう。
季節が満ちていく様子を慈しみ、梅や桜、新緑、紅葉、、、、ただの散歩だったりするデートがすっごく素敵に映ります。花火だったり、お月見だったり、自然の美が作品内にふんだんに盛り込まれています。

それから、季節の食材を使った料理の数々。ほんのり温かくて、幸せに満ち溢れていて、でもだからこそ、報われない恋をよりいっそう、せつなくさせているのかもしれません。他の不倫を描いている小説には無い、しとやかさは、こういった背景の描き方によるのでしょうね。

ただ本書のラストは曖昧で、正直、何が言いたかったのかよく理解できなかったんですが、、
でも、読んでいてほっこりさせてくれる、不思議な小説でした。
不倫支持? ★☆☆☆☆
作者のふんわりした文章が好きで手に取りましたが、今作に私は共感出来ませんでした。
不倫の経験があると分かるんでしょうか…一生分かりたくないです。


両親が離婚した原因の不倫を己も繰り返す主人公…
その時感じた恐怖や寂しさを他人に与える存在に
なった事に罪悪感は感じなかったんだろうかと
読んでいてずっと思っていました。
途中から二人の自分よがりな世界に嫌気がさし
読むのをやめました。

人を好きになる事は尊い事ですが、この先、周りをただただ不幸にするだけのその想いを尊重すべきなのか甚だ疑問です。
日本の美の再認識 ★★★☆☆
文章や漢字の使い方など、美しい日本語で読んでいると日本の文化について勉強したくなりました。
インテリアなども言葉の表現が上手で情景が目に浮かぶようでした。

ストーリーについてですが、私は既婚者ですが、独身時代、既婚者の男性と体の関係がありましたが、主人公の栞のように相手の男性から大切にはされてませんでしたので羨ましく思いました(笑)

奥さんや愛する子供がいる男性とゆうのは余裕があり、とても魅力的なものです。
よその芝生が青く見えるのもわかるし、
手に入らないから好きとゆう気持がよけい募るのだとも思います

私なりにこの話の続きを考えてみたりして(私の想像では栞は妊娠して籍は入れずシングルマザーとして頑張る。とか)

そうやって楽しめた小説でしたよ


なんかちょっと… ★★☆☆☆
「食堂かたつむり」の世界観が好きだったので購入しました。
谷根千エリアの歳時記として読む分には悪くなかったのですが、いかんせん栞と春一郎さんの恋愛の行方はすっきりしませんでした。
他の方のレビューにもあるとおり、最後にはふたりともイヤ〜な感じと思いました。

不倫の恋を描くならもっと覚悟や葛藤を描くべきだったのでは。
装丁から始まり描写の細部まで、優しく丁寧に描かれている ★★★★☆
タイトルの「喋々喃々」というのは
「小さい声で親しそうに語り合うさま、または男女がむつまじげに語り合うさま」らしい。
帯には「東京・谷中でアンティーク着物店を営む栞の恋と家族の物語」とある。
そんな物語・・・か?(^^;
結構酷評も多いので、ここでは長所を上げましょう。

素敵だと感じたのは
○ なによりも文章が表す景色、しぐさがとても奇麗なことだと思う。
  そして、身の回りにあるモノの大切さを、前提としている文章の書き方だと思う。
  そう、丁寧なところ。
  ディテールに魂が宿るとは、よくいったものだ。
○ キャラクターが、誰もかれも”それぞれに”魅力的であり、
  なにより、男性も女性も半々出てくるところ。
  女性らしい著作なのに、魅力的な男性が複数でてくる作品てとても珍しいと思う。
○ 登場人物が、好感持てる。
  やはり、主人公が恋に落ちる相手には、自分も恋に落ちるくらいの魅力があってほしい。
  木ノ下さんは、ボクからみても十分魅力的だ。
  こんな、魅力的な人になってみたいと思わされるところが、何点もある。
○ セリフが素敵

下記は、個人的な理由。
結局、読書は自分の経験とか、心情を投影して読むものだから、
そういうのも、私がこの作品を贔屓目に見てしまうところなのです。
皆様の中にも、同じように気案じられる方が、少しはいらっしゃる事でしょう。

○ 自分と目線が近いところ
○ 自分の地元が出てくるところ。
○ 恋心を呼び起させる。
  どう説明してよいのか分からないが、、、
  物語とリンクして自分の経験を通して、自分自身、ドキドキするのである。