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なぜ人を殺してはいけないのか―新しい倫理学のために (新書y (010))

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 洋泉社
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思考過程は面白いのだが ★★★☆☆
「なぜ人を殺してはいけないのか」「他人に迷惑をかけなければ何をやってもよいのか」「戦争責任は誰にあるのか」などの10の話題について倫理学的な考察をしている本。
著者によると、こういう問いは問いのたて方が問題だという。
だから問い方を変えることで難題について解答をひねり出そうとしている。
「なぜ人を殺してはいけないのか」ならば、「人を殺すことによって不利益が起こるのはなぜか」と言い換えたりしている。
つまり答えられない問いから答えられる問いへと言い換えているのである。

ところが言い換えたとしても答えづらい問題には変わりはなく、著者の出した答えは回りくどくて単なる答えになっておらず、読んでもスッキリしないのが問題。
そして、非常に論理的に書いてあるように見えて、その実は著者の主観というか考えに合うように論理を振り回しているのが気になる。
結局「私はこう考えるからこうなのだ」を擁護するためにこねくり回しているとしか思えない。

ただ、論理の構成の仕方や考え方の過程は非常に参考になる。
著者の主張はほどほどに、考え方を学ぶ本だと割り切った方が良い。
まず、その疑問が生まれる土壌から考えること ★★★★★
久しぶりに良い本を読んだと素直に思える。他のレビューにもあった通りこの本は答え合わせではなく、何故そのような考えに行き着くのか?の過程を考える本だと思う。答えだけ求めてしまうと、題名にもある「なぜ人を殺してはいけないのか」については全く答えになっておらず、その辺の親父の戯言レベルの回答でしかない。しかし何故そんな疑問が出てくるのか?を起点にして問題を考える意味は大いにあると思う。1点、どうしても解せないのは作者が成人、未成年の区切りで責任感や精神的な成熟加減をあまりにもハッキリ分けてしまっている所。普通その定義自体にも疑問が出るものだと思うのだが・・。
これはひどい ★☆☆☆☆
この本には中身がない。いや、正確には中身はあるのだが、このタイトルに釣られて手にとるような人にとっては至極当然の、常識的な思考しか書かれていない。作者の文章よりも作者が引用した文章のほうが数百倍読みごたえがあるので、結果的には引用文献の紹介という役割しか果たせていないのではないか。まあ一つ気付かされたのは「難しい思考問題に取り組む際の上手い誤魔化しかたは、とにかく引用して、それに文句をつける」ということぐらいか?他人に貰ったならともかく、今から買おうかと悩んでいる貴方には全くオススメできない。
論理思考の教材と思った方がよい ★★★★★
タイトルの「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いの他に「他人に迷惑をかけなければ何をやってもよいのか」,「死刑は廃止すべきか」など10の難問に対して答えることを試みています.

「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いはテレビなどでも取り上げられ,一時期話題となりました.確かに大人には答えにくい質問です.いくつかの答えが世間にはありますが,著者はそれらを吟味し,考える道筋を示してくれます.表面的な答えや一面からの答えというのはいくらでもあるのですが,とことん論理的に突き詰めていく姿勢というのにはある種の感動を覚えました.

答えそのものに対しては異論のある方もいらっしゃると思いますが,論理的思考を学ぶという面では非常に優れています.
「問い」に対する考え方が学べる ★★★★★
この本は、倫理的命題などいわゆる「難しい問題」をいかに考えるか、を学ぶのには最適である。

問題の本質的な部分を見つけて問題を言い換える。
そうすることで「答えられない問い」から「答えられる問い」へと変化させる。
「答えられない問い」の中でぐるぐる回っていても、結局口のうまいやつが勝つだけである。

本書ではそうした「問題の言い換え」が行われる。
筆者の意見も述べられてはいるが、読むべきところはそこよりも「問題への取り組み方」だろう。

そういう意味では単純に「問いの答」を知りたい人にはあまりオススメできないだろう。