類書が少ない中で、本書を取り組む意義はある
★★★★☆
本書に限ったことではないが、このシリーズは誤植が多すぎる。一冊の中で誤植が10個以上は
ザラである。だが逆にその間違いに気付くことが出来る力があるかということでもある。
(ケアレスミスや初歩的なミスは除いて)
基本的な考え方を学び、学部時代に学んだ物理学をざっと見直せるという点においては、なかなか
面白い本である。結局は大学院を志す学生レベルになると、自力で解決する力がないと全く通用
しないという点において、本書のように過去問をまとめて傾向を示すという本の意義は買いたい。
類書がたくさん出版されるようになれば、もっと良い本となるであろうし、切磋琢磨は期待出来る。
出版社サイドも利口になっていただきたいと切に願う。
志望する大学院が決まっているのなら
★★☆☆☆
問題を1〜2題飛ばしで、1・2巻両方を解きました。
以下にその感想を書きます。
・カバーする範囲は広い
大学4年分を復習して苦手分野を発見する際に、この本は適しています。
全部解くのではなく、問題を選んで演習するとよいでしょう。
ただし、天文・相対論の分野には力不足です。
・誤字、誤問、筋違いの解答がかなり多い(2問に1問の割合)
残念ながら、改版してこの点を修正されない限り、
オススメ出来ません。
志望する大学院が決まっているのなら、過去問を手に入れて勉強する方が良いと強く思います。
例えば、誤字については、「虚数単位iが、電子回路でよく用いられるjに変わることがある。
使われていない記号が説明も無しに解答に現れることがある。」などです。
辛辣ではありますが、いろいろな大学の似たような問題を合わせた結果、いいとこ取りが出来ずにぐずぐずになっています。
著者・編集者のチェックの甘さが気になります。
良問がそろってはいるが…
★★★☆☆
東大理学系研究科を中心として,工学系研究科,東工大などの過去問を集めた問題集です.
そのため,少々カバーできていない分野もあります.
サイエンス社の分野別の薄い演習書より問題のレベルは少々高めですが,
良問がそろっていて,解けばかなりの実力が付くでしょう.
しかし...
とにかく解答の質が低い!
誤植が多いのはまだ仕方ないかもしれませんが,設問の答えになっていない解答,
根本的に物理を間違った解答などが大量にあります.
また,設問の裏に隠された物理的な意味などについての解説も少ないです.
(問題の量から考えれば仕方ないかも知れないが)
本書の解答を鵜呑みにすると本番で痛い目を見るでしょう.
この本を利用する時は数人でゼミなどを開いて,互いに解答を確認し,
物理的な意味を理解しながら問題を解くのが良いです.