ベターデイズ
★★★★☆
日本ではレコード会社のレーベル名にまでなった
ベターデイズというグループ名。
その名のとおり、ホワイト・ブルーズ界の超新星として
激しく生き、孤独な死を迎えた彼にとって、
このバンドの時期はまさにベターデイズだったのだろうなあ、
と音からも想像がつきます。
変に力まなくても、ブルームフィールドたちとの格闘
みたいなセッションの場に身をおかなくてもいい、
ブルーズとロックの革新を担わなくても、誰も文句言わない。
バターフィールドが長生きしてたら、きっとこの
メンバーで今頃再結成して、来日すらしてくれたんだろうなあ、
と思わずにいられません!!
夢に終わった彼のライブ公演のかわりに、
このスタジオ盤にひけをとらないアルバムを聴いて、
溜飲を下げます!!
ソロ第一弾の紙ジャケット再発には、
ランディ・バンウォーマーのヒット曲「アメリカン・モーニング」
のライブテイクが、おまけに入ってます。
ギターはバジー・フェイトンですが、ベターデイズサウンドなので、
是非お買い求めを!!
セピア色の笑顔たち
★★★★★
当時聴けなかったベターデイズのライブ。
30年分の想像、噂、期待。
ビールとバーボンを用意してON。
司会者の紹介のあと、切り裂くブルースハープ、極まるオーディエンスの叫び。
さあ、63分のタイムスリップの始まりだ。
1973年冬のウインターランドへようこそ。
ライブCDはタイムマシーン。
切符代は2520円、オールタイムフリーチケットだよ。
懐古的じゃないよ。NEW WALKIN’BLUESだもん。
ああっ、堪らない、ビシバシきまるのシンコペが。
おおっ、落ちていくの、星屑みたいに。
いいっ、生きながらブルースに葬られ。
ううっ、誰のせいでもない、俺の罪。
ああっ、愛する音を与えておくれ。
ブルース!
★★★★★
ポールバターフィールドブルースバンドのファーストでBORN IN CHICAGOを聞いた時の興奮は忘れられない。ロックのタイトさとスピード感をシカゴブルースに持ち込んだサウンドは全く素晴らしかったし、ハープは鋭い音色で男前とはこのことであった。しかし、この作品もまたのっけからノックアウトされる。こんなにかっこいいブルースはなかなかない。スタジオ盤より圧倒的に威圧感と疾走感に富み、アドリブも利いている。ポールのこの生き生きとした自由なプレイはどうだ!スリーコードの曲は少ないが全ての題材をブルースとして料理する見事な消化の仕方はジェフ・マルダーによるところが大きいのだろう。恐れ入る。エイモスのギターソロもたっぷり聞けるし、彼の代表作としても価値ある作品である。