全力で守る
★★★★★
かつて優秀な自衛隊員だった羽月は、私設ボディガードだ。
その羽月が、自らの人生を賭けて、とてつもない巨悪から、大切な人を守る。
巨悪は、次々に華麗な攻撃を仕掛けてくる。
これらの攻撃に対抗する羽月らの振舞いも、さらに華麗だ。
現実の国際社会を舞台にした、巨悪との闘いは、スリリングで、息をつく暇すら無い。
羽月が、生命を賭してまで、大切な人を守ろうとしているのには、理由がある。
そして、物語は、印象的に幕を閉じる。
本書は、単に展開が面白いだけではなく、多くの場面で、色々な事を考えさせられる。
手に汗握る社会派小説であり、秀逸な森村節でもある。