現在の人間的活動による干渉を一切中止してしまったときに、個々の地域の植物相が最終的にとる姿を潜在自然植生と呼ぶらしいのだが、それに合わせて、これから行う環境保全林、防災林の植樹選定も行うべきだというのである。
照葉樹林帯であればその地域に植えるべき主木はシラカシ、アラカシやスタジイなどとなるそうだ。
細かい部分では納得しかねるというか、言葉足らずではないかと思う部分もあるけれど、彼の主張がもつ説得力には感じ入った。実務家の持つ底力のようなものを純粋に感じる本である。