インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

なぜ君は絶望と闘えたのか

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
日本の司法を本当に変えた男 ★★★★★
事件発生から公判の様子までを、一気通貫で描いているため事件を良く知らないという読者でも分かるようになっている。
原則的には本村氏および周囲の支えた人たちへの取材を中心に執筆していると思われるが、
著者は加害者(死刑囚F)との面談の様子も書いており、一定のバランス感覚があるスタンスも評価できる。

許されざる行為に対する怒り、それをあざ笑うかのような司法と少年法の壁、本村氏の絶望、支える人たちの勇気ある言動など、
この本に書かれた9年間のドラマの数々は、涙なくしては読み進めることが出来なかった。

叩いても響かぬ悪しき制度を、これでもかと叩き続ける本村氏。
一体この男は、どれだけ途方もない強い信念を持っているのか。
自分が同じ立場であったら、憎しみに満たされた生涯を過ごしたのではないか。
様々なことを考えさせられ、そして、ゆるぎない鋼鉄の魂を持った本村氏と同じ国・同じ時代に生きていることを誇りに思った一冊である。
最後の「エピローグ」が秀逸 ★★★☆☆
 最後に2人を殺して死刑判決を受けた元少年に著者の門田さんが面会に行くところが秀逸です。そこで死刑囚の彼が語った言葉が非常に印象的で、深い執拗な取材を経なければ明らかにならなかった「真実」がそこにはあります。

 しかし、それ以外の大半の章は、筆致のせいもあるのですが、妙に俗っぽすぎます。著者が「週刊新潮」出身だからかもしれませんが、思い切ってもっと冷静な書き方のほうが良かったように思います。
読んで良かった ★★★★☆
この事件の経過等を知りたくて読んでみました。
とても読みやすいです。良く出来た社会派小説のようです。でも現実に起こった事件なんだと思うと何ともいえない気持ちになります。司法というものをあまり考えたことの無い自分には色々考えさせられました。
読んで良かったとは思うのですが、この本は被害者の遺族の方にかなり近い観点で書かれていましたので私は弁護側の方の書かれたものも読みたいと思いました。

事件の詳細 ★★★★★
発生当初から気になっていた事件。
迫る描写に圧倒されて読み進めました。
捜査から犯人逮捕、裁判まで、被害者(正確には遺族)である本村さんの近くで取材していた著者による3000日の記録です。
一番印象に残っているのは、事件後何もする気がなくなり辞表を出しそうになる本村さんに対し、上司が言った言葉。
「社会人たりなさい。労働をし、納税をして社会にものをいいなさい」と。
扱う対象が深く、内容もシビアなため、途中でなかなかやめることができません。
読み終えてもしばらくはその衝撃ゆえ、動悸がするほどでした。
お二人のご冥福をお祈りいたします。
ジャーナリストを見直した ★★★★★
今、読み終わった。久しぶり、いや10年以上ぶりかもしれない。一気に読めた本は。いわば、極悪非道な犯罪者が死刑になるべき、いろいろんな人が努力する、そんな簡単なストーリーのはずが、エピローグにいたって、何か、ハッピーエンドの物語を読み終わったような、いやされた印象で終わることができるのは、ストーリーテリングの妙と、著者が単に悪を憎むと言う勧善懲悪に染まらない、あるいは、どこかで、人間を信じていることの心情を感じたからに他ならない。
Fの本心は本にも分からないのだろう。人間の心情はそんな簡単なものではないのかもしれない。しかし、裁判は、ひとつの社会的規範の最大公約数であり、パターンにはめることで、社会のバランンスがとれるのだと思う人も、少なくない。
ジャーナリストという職業をみなおすキッカケとなった。今の社会ではたすべき役割が少なくないことを、この本は教えてくれる。