障害児教育の原典
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多くの大学でテキストとして採用されていた本です。私も学生の頃、これを愛読書のように何度も読み返しました。
日本の障害児教育制度の変遷、「愛される障害児」をつくるため訓練と作業を繰り返していた養護学校の教育から、「発達保障」という新しい捉え方に至る道筋が語られています。保育所から学校、作業所、施設まで、障害を持つ子供達にとって最も大切なものの考え方が、具体例をあげながら解りやすく述べられています。
「特別支援教育」が始まった今、内容は少し古く感じられますが、名称は変わっても、変わらない多くのことを教えてくれます。著者の温かい眼差しが感じられる本です。日本の障害児教育の原典といえる内容だと思います。