リアル感と純愛感。
★★★★☆
個人的な感覚では、いかにもなBL小説というよりは普通の読み物として読める涼しさがあります。
主人公の明央は、一途で可愛いだけでなく、一本筋の通ったところがある純愛主義者で、ここぞというシーンではセリフに小気味よさがあり楽しいです。
明央が恋する桐生は、実はいい人なんですが、一見女タラシでつれないところがあって、こういう人実際にいそうだよな〜って妙にリアルさを感じました。
二人がうまくいかないとこなんかは、まさに現代の大半のカップルはこういう雰囲気の中で過ごしてるよなっていうリアルさです。
エッチの場面も含め、この小説では全体として恋愛に対するスタンスがさほどベッタリ甘々ではなくて、そのへんがあんまりBL色を濃くしない理由なのかなと思います。
だからヘビーなBL読者にはちょっと物足りないかもしれないですが、
BL初心者や、ベタ甘よりほんのりやさしい系の好きな人にはオススメですね。