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霊場の思想 (歴史文化ライブラリー)

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 吉川弘文館
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フィールドワークから日本的霊性の特質が浮かび上がる ★★★★★
高校生でも十分読める優しく平易な語り口の紀行に導かれつつ、気がつけば、日本的霊性の特質に納得することしきりであった。古代寺院に比べて中世寺院では祖師堂、御影堂が現れる。これが本堂と二極をなすようになると指摘する。
結局のところ日本的霊性とは人、人格を離れて存しないことを浮かび上がらせて出色のフィールドワーク。思わず唸った。
いままでになかった霊場の思想 ★★★★★
 著者の言を借りれば、日本史の研究の霊性に欠けた論文、宗教学における霊場の形成と変貌への視座の欠如、作家の書いた学問的な裏付けに欠けた紀行文、これらの欠陥すべてを克服することをめざした仕事である。

 筆者は目次を見て、日本の主な霊場を歩いたエッセイと思ったが、読むほどに推理小説のような楽しみがあり、そのうちに意外な結論が見えてきた。巧みな構成と筆力により、筆者の意図はほぼ成功したと思う。

 読者は平泉藤原氏のミイラの謎を各地の霊場を歩いて考え、最後に平泉を再訪して平安時代末の聖人祖師信仰の興隆と奥州の覇者清衡というキーワードにより謎を解く。多くの歴史や宗教に興味を持つ読者に勧めたい。この本を携えて霊場を歩くと面白いこと請け合いである。