息づく五十年代のイノセンス
★★★★★
五十年代の白人のティーンにとってのロカビリー/ロックンロールがそうであったように、黒人のティーンにとってのドゥ・ワップもまた、音楽以上の意味を持つ、ひとつのライフスタイルであったのではないか。この時代のドゥ・ワップ・バラードが胸を打つのは、そういう訳だと僕は思う。
ドゥ・ワップに関しては同じくライノから素晴らしいBOXが出ているが、初めて聴く人にいきなりBOXというのもどうかと(と、ライノも考えたらく)思うので、その中から選りすぐりの名曲を集めたこのCDをどうぞ。同様のアップテンポ編も良いが、まずはバラードから。夢も希望も無い音楽が溢れている今だからこそ、なおさら胸にしみる。