元気なピアノ
★★★★★
国府弘子さんの作るメロディにはさまざまなエッセンスが詰まっています。元々はジャズからスタートした国府さんですが、2作目以降、ジャズのエッセンスに加え、サンバやラテンのリズム・メロディラインを活用して、さまざまな名曲を作ってくれました、その陽気なピアノは常に私の心を元気にさせてくれています。このアルバムでも国府さんの本領を発揮したすばらしいものがあります。
さて、その1曲目の「Going,Going,On」。どうしたらこのような名曲が作られるのでしょう。哀愁感漂うメロディライン・素晴らしいピアノの手腕、都会的とも言える独特な雰囲気・・・。この曲だけを聴くだけでも、このアルバムを買う価値ありです。これは国府さんの代表作の一つであると同時に個人的にはベスト1の名曲だと思っています。
また、国府さんは「カルタス・噴火」のように迫り来る荒々しいピアノや「サンセット・ビーチ」の穏やかなサウンドに代表されるように動と静の描写の変化を鮮やかに表現しています。
一般的には国府さんの代表作は「ピュア・ハート」であると評価されていて、私もそのことに異議はありませんが、このアルバムにおいても彼女の実力は遺憾なく発揮されており、決して負けることのないアルバムと言えるのではないでしょうか。
繊細かつ豪快!
★★★★★
一発ぶちかましたれ! という感じの彼女らしいアルバム。ロマンチックなんだけど、時々がちゃがちゃうるさいのぉという感じもするところが圧倒的に国府さんらしい。最初の曲、"Going, Going On"がえらくかっこ良く、その曲が終わってパトリース・ラッシェンの"Remind me"で杏里様ご登場でぶっとびに盛り上がって素晴らしいです。"Lucy in the sky ~"も良いですが、キース・エマーソンまで出てきました。プログレばりばりですね。ジャケットの中の彼女のエッセーがまたえらく女の子ちっくなところも印象に残りいろんな意味で楽しいです。また、ミュージシャン的には、もともと好きなんですが梶原順さんのソロがごっつくいいですね。最後に一言(多いかもしれませんが)申し上げれば、ロマンチックなバラードがいかにもこうやればロマンチックでしょ、そうでしょ、ねえ? という感じのしつこさがなんとも彼女らしく僕は好きです。(笑)