なんて可愛らしい絵なんだろうと、メルヘンの世界へいっきに引きこまれました。メルヘンタッチの絵だと、子供っぽいものもありますが、これは、シャガールの絵を連想させられました。人魚姫も素晴らしいですが、おやゆび姫の方が、この人の持ち味がよくでていると思います。テーマが花の妖精なので、美しい花や景色をピンクや黄色や青等の色の芸術で堪能できる内容だと思いました。

アンデルセンの代表作ですね。
でも実は内容がうろ覚えでした。だからこの本のラストにもらう羽の種類や王妃の名前を見て、
へ〜えこんなお話だったのかと驚きました。
おやゆびひめの絵本で満足できる画家がおらず、ようやくべスコフ邦訳版が出て
喜ばれている方も多いのではないでしょうか。
背景のぼかし具合が、他のべスコフ作品とは一味違ったイメージでまた楽しめます。
「おひさまのたまご」（徳間書店）はストーリーに共通点が見られます。合わせてどうぞ。

「みにくいあひるのこ」や「人魚姫」、そして、この「おやゆびひめ」などなど、アンデルセン童話を聞かずに育つ人はいないであろうと言えるくらい有名なデンマ−クの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン。
そのアンデルセンの「おやゆびひめ」の絵本を”チェコの絵本シリ−ズ”というジャンルに入れてしまうくらいヨゼフ・パレチェクのイラストは、柔らかな線と温かみのある色彩で、美しいです。老若男女問わず、美しいと感じられるのではないでしょうか。
内容は、大人でも堪能できるような文字の量。少なからず、子ども向けでないと言えるでしょう。
それでも、３歳の娘は、この絵本に手をのばしました。話はさすがに長いようですが、絵を見て感じる楽しみもあっていいと思います。
母も娘も共通のお気に入りとなった１冊です。

小国ながらすぐれた絵本や児童書が多いことで知られるチェコ。
アンデルセンの名作にチェコのイラストレーター
ヨゼフ・パレチェクが絵をつけた『おやゆびひめ』
あたたかな色に彩られた幻想的な世界は
誰もが魅了されること間違いなしです★
パレチェクの日本で発売されていた翻訳絵本は
大半が絶版となっているためどれも入手困難です。
とてもかわいいイラストなので
コレクターが多いのも納得できますね。
改めて『おやゆびひめ』読んでみませんか？

　「夢があり、可愛らしくリズムよくハッピーエンドへ」ではありません。１ページの文章もかなり長いですので、幼稚園児への読み聞かせには、間延び・たいくつするようです。また、「さげすみ、軽視」などの感情が白紙状態の子供には、そのまま読むにはためらう描写も見受けられました。
自分で読めるようになった小学生以降には、想像力をかきたてられる形容詞などが豊かですのでとてもいいと思います。
ベスコフさんの挿絵が好きで購入しました。色彩的には華やかではありませんが、水彩を使ったやさしいタッチです。