ビジネスと、アキナイの違い
★★★★★
画廊を営むことは、1枚が売れるかどうかも分からないという、常に高いリスクを背負っている。
顧客との絆の大切さと、業界内の立ち回りの難しさを考えさせられました。
夫の野呂氏は、父が画廊経営をしていて、元々基礎はあった訳だけども、信用を重んじる業界独特のルールを垣間見ることができました。
憶測ですが、妻である筆者も元々育ちがよいのでしょう。元会社員の経歴ですが、読んでいて文章に上品さと気品を感じます。それでいて厭味に感じないのも計算されているようです。
対象も、一般読者と業界人の双方が読むことを意識されているのでしょう。重いイメージの表紙の割に堅苦しさがなく、読みやすかったです。