「サザビーズ」がテーマではなく、ごく普通のビジネスマンのごく普通の自叙伝
★★☆☆☆
本書のタイトルに「サザビーズ」という有名オークション会社の名前が使われていますが、「サザビーズ」がテーマではありません。また、「仕事術」と言う言葉が使われているのでビジネス本のように見えますが、そうでもありません。『「豊かさ」を「幸せ」に変える』事についても記述が弱いこの本の正体は、サザビーズ日本支社長である著者の自叙伝です。
ニューヨークでのオークションの模様を描写したくだりは面白いのですが、サザビーズのビジネスやそこで働く人に関する記述は就活学生向けの「サザビーズ会社案内」(と言うものは実在しないとおもいますが)の範囲に留まっています。苦笑いしたのは、美術ビジネスとは全くと言って関係がない「財界総理」と言われた祖父の石坂泰三氏のことを、丸ごと一節(見出しの項目)を割いて記している事です。(このズレは安部晋三元総理に感じたのと同じ感覚だなぁ、と思ったりして。)
素直な文章で読みやすく内容もそこそこ面白いのですが、タイトルと内容が合って居らず、最初から自叙伝と思って読まないと肩すかしを食らいます。その自叙伝も普通に成功したビジネスマンならば誰でも持っているなもので、これと言ってすごい物語がこの本にあるわけではありません。
人としての自分が問われる
★★★★★
上司に勧められて読んでみました。
私も似たようなところで見習いをしていますが、
石坂氏、柳井氏がおっしゃっているように、
「人として信頼できるか」
まったくこれに尽きると思います。
対お客様にしても、対パートナーにしても、これが一番。
本書の魅力は、著者の画商時代の興味深い仕事の話や、
コレクター宅に作品を収めるときの話、
オークションの時のスリリングな話など、
生のストーリーがテンポよく書かれているところです。
この不況の時代に美術品なんて!と思われるかもしれませんが、
人として大切なことは、こういうところから学び取ることができるような気がします。
私もこんな世界で生活していきたい。
サザビーズジャパン社長の履歴書
★★★☆☆
サザビーズという題名だが、サザビーズ社の創業物語ではない。
日本支社の石坂氏の自叙伝である。ただし美術品ビジネスは
未知の世界で面白かった。著者の驚きや決断の記述に、何やら
お坊ちゃん的な匂いがあり違和感を覚えたが、それもそのはず
名門のご子息であった。富裕層向けビジネスは富裕層の感性を
もたずにはできないだろう。オークション場面もスリリング。
初購入
★★★★★
とってもキレイで、まるで新品を買ったようで嬉しかったです。
アートとビジネスのリアルな関係
★★★★☆
美術系の学校では教えてもらえない(おそらく社会に出ても本当にごくごくわずかな人しか知り得ないであろう)アートとビジネスのリアルな関係がよくわかった。裏話(確かな実話)も盛りだくさんで大変興味深い一冊。ただ、この世界に自分が実際に入れるかがとても不安になった。